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「日本酒ええじゃないか」開催

2010.03.21

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しばらく前の当ブログでも告知した酒のイベント「日本酒ええじゃないか第1回~上田の地酒ええじゃないか~」が昨夜、上田駅前のホテルにて開催されました。

このイベントは上田市内の酒販店の若手5名、その名も「上田利酒師五人衆」が立ち上げ、地元の若者にもっともっと日本酒の素晴らしさを知ってもらおうと開かれたパーティです。

記念すべき第1回は上田市内の蔵元の若手にお声掛け頂き、昨夜は私も含む3蔵がホストとして参加させて頂きました。
当日はやむを得ず参加できない蔵元も含めて、各蔵から提供された選りすぐりのお酒がズラリと並び、その光景は壮観でした。

パーティはあくまでも若手をターゲットという事で、従来の堅苦しいイメージから脱却するために会場はあえて立食。
そして会場の片隅にはレコードのターンテーブルと共にDJブースが儲けられ、生のDJが手掛けるポップなBGMが会場に華やかさを添えます。

午後6時開宴。
乾杯のあとはテーブルにズラリと並んだ日本酒が次々と開き、それぞれのテーブルで楽しい会話が弾みます。
そのテーブルの間を縫って、我々蔵元はお酌をしながら今日のお酒の説明をしたり、あるいはお客様とお酒談義で盛り上がったりと、お酒が取り持つ縁で一気に楽しい会話に花が咲きます。

途中、蔵元紹介があり、そのあとはDJタイムあり、五人衆のひとりが披露する爆笑マジックあり、さらには予定にはなかった若手の飛び入りカラオケタイムありと、従来の日本酒の会とは一線を画した楽しく賑やかな雰囲気の中で予定の3時間が一気に過ぎていきました。

そしてパーティのクライマックスは、乾杯の時のお酒が、今日並んだお酒のどれだったかを当てるティスティングの正解発表。
めいめいが自分が「これだ!」と思う酒の前に並んで、正解が発表された瞬間は大歓声が上がってのお開きのひとときとなったのでした。

このパーティがいかに成功したかは、テーブルに並んでいた何十本ものお酒が、パーティ終了後にはお客様がお持ち帰りになられてきれいに無くなっていたことからも伺い知ることができました。
今日ご来場頂いたお客様が、日本酒のおいしさや楽しみ方を、今まで以上に少しでも知って下さったとしたらこんなに嬉しいことはありません。

このイベントを企画し参加のお声掛けを頂いた「上田利酒師五人衆」の皆さんには、改めて心からの敬意を示すと共に、この場を借りて深く御礼申し上げます。

写真上:開場前に並べられたお酒の数々
写真下:ステージで自己紹介する「上田利酒師五人衆」

矢野顕子ライブ

2010.03.13

4月に私の街で、大好きな矢野顕子がライブを開く事を知って狂喜乱舞、発売当日に早速チケットを取りました。

席を選べるってんで、その場で随分と悩みました。
かなり前の席もまだ空いていたのですが、何をそんなに悩むかというと、それはピアノの位置。
できればアッコちゃんのピアノを弾く手元が見たいのです。
前から数列目の席はピアノの向きと反対側、そして手元が見える席はそれよりかなり後方、悩むことしばし、結局少し後方の、でも手元がしっかり見える席を選びました。

初めて矢野顕子のコンサートに行ったのは今から25年前、場所は渋谷公会堂でした。
あの頃は、今でも大・大・大好きなYMOが「散開」(「解散」でなく)した翌年で、アッコちゃんのバックの演奏も思い返せば坂本龍一、高橋ユキヒロ、大村憲司と、YMOのライブを地で行く豪華メンバーがサポートしてました。
そのすぐあとの有楽町朝日ホールでのソロライブでも、最初からピアノが2台置いてあって、ああこれは坂本龍一がゲストで出てきて連弾するんだなと想像していたらやっぱりその通りで、そんな予定調和に熱狂した時期でもありました。

一番最近矢野さんのコンサートに足を運んだのは一昨年の冬、場所は軽井沢大賀ホールでした。
取れた席が何と前から2列目、心ときめかして娘を連れて行ったところ、驚いたことに場内はガラガラ。
ライブが始まっても席は半分も埋まっていませんでした。
何だか贅沢のような、でも寂しいようなへんな感じ。
でもアッコちゃんはそんな事を気にした素振りを微塵も感じさせず、最後の1曲の名曲「ROSE GARDEN」に至るまで、いつもながら即興に近い名演とそして楽しいおしゃべりとで数少ない場内を沸かせてくれたのでした。

途中のMCで、コンサートが始まる直前まで曲目を全く決めていなかった事を披露、少しだけ驚きながらも、でもそれがいつでも彼女のスタイルなんだろうと合点がいく自分もそこにいました。
コンサート終了後、ホールを出ようとしたらドアに今日の演奏曲目が貼ってあって、それを眺めていたら、まだ耳に残る数々の曲目と目の前に積もった雪とが妙にシンクロしてきて、感動が再び湧き返ってきたあの瞬間を今でも思い出します。

さて、そして1ヶ月後に控えたライブ「出前コンサートin上田 ~おまちどおさま~」。
またいつもながらの縦横無尽な演奏スタイルで場内を沸かせてくれるのを、今から楽しみにしています。

新酒誕生

2010.03.05

「登水(とすい)吟醸酒」の新酒がいよいよ搾れて参りました。
早速出来上がった新酒を利いてみると・・・例年をひと回り上回る素晴らしい出来です。

まず鼻を近づけるとライムや桃を思わせるフレッシュかつ繊細な芳香。
その上品で甘い香りにしばし陶然とします。

続いてひと口含むと、山田錦ならではの線の太い味わい、そしてたっぷりと乗った旨み、これらが口中いっぱいに広がって刺激し合います。
しっかりとあるはずの酸も、甘みや旨みにきれいに溶け込んで、決して突出する事なく見事に調和しています。
そして飲み込むとキレよく、口の中がきれいに洗い流されてあとには何も残りません。
その一連の味わいの流れは官能的でさえあります。
とても原酒でアルコール分が18度以上あるとは思えない飲みやすさです。

搾りの最初と最後、すなわち「あらばしり」と「責め」とでは味わいが全く異なるのも感動のひとつです。
今回の「登水・吟醸酒」の場合は、「あらばしり」は香り高く上品で軽快、対して「責め」はふっくらと旨みが詰まってとろりと濃醇、どちらも甲乙付け難い出来上がりです。
できれば両方をそれぞれ単独で発売したい思いです。

ちなみに本年度も初夏までは旬の季節商品として、「生酒」で発売予定です。
成分等の詳細はその時改めて掲載致します。

ひとつだけお詫びです。
「登水」発売以降5年間、「良質な日本酒をできるだけお求め易いお値段で」をモットーに価格を据え置いて参りましたが、原価の高騰等からどうしても若干の値上げを余儀なくされそうです。
できるだけ上げ幅は抑える気持ちでおりますが、決まり次第改めてご案内申し上げます。

なおもう片方の「登水・純米酒」は今まさに仕込みが始まったばかりです。
搾りは3月下旬の予定です。
こちらも出来上がりを楽しみにお待ち下さい。

「日本酒ええじゃないか」

2010.02.26

来たる3月20日(土)、上田東急インにて「日本酒ええじゃないか」というイベントが開催されます。

発起人は「上田利酒師五人衆」なるメンバー。
彼らは上田市内の酒販店の若手経営者5名(うち2人はご夫妻)で、日頃から日本酒の普及のために様々な情報発信やイベントを行なっています。
素晴らしいのは、今の時代なかなか横の繋がりが持ちにくい小売店同士が、各々の損得を抜きにして手を結び合い協力し合って、日本酒ひいては地域や業界の底上げを図っているという事。
そんな「五人衆」が満を持して企画したのが今回の「日本酒ええじゃないか」です。

そしてそんな「五人衆」を支援する形で主催者として名を連ねたのが「うえだNavi」。
この「うえだNavi」とは上田市の情報を網羅するフリーペーパーで、上田市内のデパート、スーパー、小売店をはじめとしてありとあらゆるところに置かれている、今や発行部数1万部を誇る情報誌です。

そんな「五人衆」と「うえだNavi」が主催する「日本酒ええじゃないか」、嬉しい事に弊社もお声掛け頂き、昨夜は企画会議が開かれました。
集まった蔵元は4蔵。
まず第1回は「上田の酒蔵」がテーマという事で、市内のやはり若手(とはいっても私は長老に手が届きそうですが)蔵元が、五人衆や「うえだNavi」編集長ともども会場の上田東急インに終結しました。

おいしい日本酒を飲みながら進んだ会議は、白熱した議論あり、はたまた笑いありで、二合徳利の空くのが早いこと早いこと。
お開きとなる頃には、数え切れないほど並んだ空の徳利と共に、イベントの形もだいぶ決まって参りました。

せっかくお誘い頂いた今回のイベント、信州の地酒の普及に少しでも貢献できるよう私も精一杯頑張って、そしてお客様と一緒に楽しみたいと思います。

なお当日の詳細は以下の通りです。

・日 時:2010年3月20日(土) 午後6時~
・場 所:上田東急イン(上田駅前。上田駅から徒歩1分)
・会 費:5000円
・定 員:50名

チケット発売場所は「上田利酒師五人衆」の各店舗です。

・地酒屋宮島酒店 電話0268-72-4039
・原商店     電話0268-22-1941
・サカエヤ    電話0268-44-2314
・田玉酒店    電話0268-22-1805   

軽井沢「Ogosso」

2010.02.19

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久しぶりにおすすめスポット紹介です。

軽井沢「Ogosso(オゴッソ)」。
昼は看板の親子丼を筆頭に各種ランチを、夜は軍鶏(しゃも)料理はじめこだわりの一品を提供する、美味しさに満ちたスタイリッシュな居酒屋です。
場所は軽井沢駅から国道18号線を上田方面に向かって車で5分ほど、軽井沢警察署と軽井沢高校の並びです。

店名の「Ogosso」、最初はイタリア語か何かだと思ってカッコいい名前だなあと感心していたのですが、聞いてみたら膝ポンもので、信州弁で「ご馳走」を意味する「おごっそう」から名付けたとの事でした(でも素敵なネーミングですよね)。

店名もユニークですが、それ以上にユニークキャラ全開なのがこのお店のオーナー。
とある日のランチにお伺いした私を待ち構えていたのは、オーナー自らの「大爆笑これでもか!」攻撃でした。

まず店内の写真を撮ろうとするとオーナーが身を乗り出してきてポーズ!
おかげで当ブログ「おおすめスポット紹介」始まって以来の、人物写真掲載と相成りました。
そして「こいつにビールでも飲ませてやって下さい」とテーブルに出てきたのが2枚目の写真。
目玉の親父が入ったお椀、目玉の親父専用の生ビール、そしてお椀に注ぐお湯代わりの生ビール、もちろんどちらのジョッキもダミーです(私は最初にこの生ビールを掛けられるフリをされ、大慌てする始末)。
もう笑いで涙が止まりません。
その後もイタズラ用のマスタードを掛けられたり、次から次へとギャグのオンパレードで、「いつもこんな事ばっかしてんですよ」と語るオーナーの瞳は、確かに遊び心でキラリと光り輝いておりました。

とはいってもこの「Ogosso」、料理の味は天下一品。
かくいう私もこのお店を知るきっかけとなったのは、お得意先の酒販店のご主人に教えて頂いたから。
「軽井沢でおいしいランチを食べられるお店」を尋ねた時に間髪を入れず帰ってきたのがここでした。

その日はちょうど昼時だったこともあってこちらに直行、運ばれてきた名物「きたろう軍鶏(しゃも)の親子丼ぶり」を食べて、親子丼はもちろんの事、鶏スープや漬物に至るまで、そのおいしさを堪能したのでした。
加えて七味が京都祇園の原了郭「黒七味」である事にも感動。
これ本当においしいんですよね。
このお店のこだわりが垣間見えて瞬間でした。

さて、そんなおいしさと驚きとに満ち溢れている軽井沢「Ogosso」、この1月から3月末日まで店名を「冬おごっそう」と変えて、コンセプトも一新して営業中。
そのチラシにもオーナーの遊び心が溢れているので、その全文を紹介します。

「ほんの少し残念なお知らせです。
春から秋にかけて、地元信州の美味しい旬野菜等をご提供してきた当店は来春までの間、閉店する事にしました。
代わりにとても嬉しいお知らせです。
年明けから春までの期間「冬おごっそう」がオープン致します。
日本の海で獲れた美味しい旬の魚たちを安く贅沢に食せるお店です。
ぜひご堪能下さい。
2010年1月開店、3月末日閉店の特別店。冬おごっそう(意・冬のごちそう)」

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