記事一覧

ハンディカメラの正体

2014.12.05

上田駅から郊外の別所温泉駅まで、田園地帯を縫ってコトコトと30分ほどかけて走る上田電鉄別所線というローカル線があります。

今から10年以上前の事。

その日私は、当時はまだ小さかったふたりの子どもを連れて散歩がてら別所線に乗り、何となく気分で、途中の下之郷というやや大きめの駅に降り立ちました。

何をするともなく子どもたちとホームのベンチでたたずんでいると、片手に収まる小さなビデオカメラを持った若い男女が近付いてきて、おもむろに質問してきました。

「地元の方ですか?」
「何をしているのですか?」
「この辺でおすすめの場所ってありますか?」
「こちらの名物の食べ物はなんですか?」

延々と質問は続きます。
観光客かと思い、ひとつひとつ丁寧に答える私。

ひとしきり質問を終えると、若い男女は「ありがとうございます」と言ってその場を立ち去ろうとします。
「観光ですか?」と聞く私に、質問をした女性がひとこと。
「所ジョージの『ダーツの旅』です」。

放映の日、ビデオをセットして画面に食いつく私と家族。
しかし無常にも私や子どもたちは1秒も映ることなく、私のあとでインタビューされた、やたら面白いオバちゃんのみがクローズアップされていました。

あんな小さなビデオカメラじゃ、まさかテレビのロケとは思わないもんなぁ。
分かってたらもっと面白い回答を捻り出したのに。
後悔してもあとの祭り。

先日テレビをつけたら「ダーツの旅 総集編」を放映していて、ふとそんな出来事を懐かしく思い出したひとときでした。

ミラノ座閉館

2014.11.29

新宿歌舞伎町の映画館、ミラノ座がこの12月で閉館します。

1,000席強という東京最大のキャパを誇るミラノ座。
シネコンにはない映画館独特の「匂い」、目の前に広がるスクリーンの圧倒的な迫力、広~いロビー・・・大好きでした。

併設されている新宿東急、名画座ミラノ、シネマスクウェアとうきゅう(名称はいずれも当時)も含めて、学生時代によく通いました。

ミラノ座で思い出に残る映画といえば「E.T」「ブレードランナー」「ラストエンペラー」あたりでしょうか。

当時、日本で歴代興行収入1位を誇った「E.T」は、それこそ噴水広場まで延々と続く長蛇の列で毎回「満員札止め」。
お金がなかった私が「地獄の黙示録」とともに唯一指定席を買って観た映画でした。
当時の指定席料金は確か2,500円でした。

一方、ガラガラのミラノ座で観た「ブレードランナー」。
目眩を覚えるような近未来映像、そしてハリソン・フォードとルトガー・ハウアーの主役2人のカッコよさに魅せられた「ブレードランナー」が、まさかここまでSF映画の金字塔になるとは。

そして満席の中で観た「ラストエンペラー」。
坂本龍一の音楽と演技を目当てに入ったはずが、ベルトリッチが描く壮大なストーリーと映像にノックアウトされておりました。

変わったところでは、ミラノ座の地下にある新宿東急。
ここで正月に「食人族」という映画を上映していて、内容はタイトルからも分かる通り、ドキュメンタリーもどきのグロいカルト映画なのですが、当時は大ヒット。
私も宣伝に釣られて足を運んでしまったのですが、いやはや、これがひどい作品でした。
残虐な内容で、途中退席する観客が続出して、映画が終了する頃には満席の館内が半分ほどになっていたのには笑えました。

一方、ミラノ座の上の名画座ミラノは当時は確か1本500円くらいで観られる、文字通り「名画座」で、貧乏学生としては大変重宝致しました。

ところで今は名画座、本当に少なくなりましたね。

「サウンド・オブ・ミュージック」に上映期間中ほぼ連日通い詰めた三鷹オスカー。
「ゴッド・スピード・ユー」「十九歳の地図」「さらば愛しき大地」の柳町光男3本立を上映してくれた自由が丘の武蔵野推理劇場。
名画座の殿堂、池袋文芸座。ここで思い出に残るのは「マッドマックス」「マッドマックス2」の2本立てです。
もう一度観たかった「ミッドナイトエクスプレス」に涙で顔をぐしゃぐしゃにした三軒茶屋シネマ。
「地球に落ちて来た男」に衝撃を受けた大塚名画座。
そしてそれ以上に、「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザーPART2」の2本立で椅子に叩きつけられるほど打ちのめされた早稲田松竹、今も健在です。
当時は「ぴあ」片手に、都内の名画座を回ったものでした。

ところで同じ歌舞伎町噴水広場前にあった新宿オデヲン座。
ここのウイキペディアに、唐突に私が乗っていてビックリ。
抜粋します。

長野県上田市に本社を置く酒造メーカー「和田龍酒造」の社長を務める和田澄夫[8]は、大学在学中の1984年(昭和59年)7月14日に公開した『愛情物語』(監督角川春樹)と『メイン・テーマ』(監督森田芳光)の2本立てをグランドオデヲン座で観たという[9]。

9.^ 和田澄夫 (2014年4月22日). “オールナイト上映”. ほろ酔い社長の雑記帳. 和田龍酒造. 2014年8月4日閲覧。

だそうです。
確かにこれは、このブログに書いた内容です。
でもアップしたの、一体だれ?

「銀座NAGANO」オープン

2014.11.21

ファイル 435-1.jpgファイル 435-2.jpg

長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」がこのたびオープンしました。

場所は銀座4丁目交差点から徒歩1分。
すずらん通りを入ってすぐです。

私も早速行って参りました。

1階は信州の食品がところ狭しと並んでいます。
野菜・果物・乳製品・ジビエ・甘味・調味料・缶詰・冷凍食品・・・いやはや、すごい品揃えです。

そして奥に進むと・・・待ってました。
信州の地酒・焼酎・ワインがこれまたズラリとお出迎えです。
地酒はすべてリーチインに入って品質管理もばっちり。
おおっ、我が社の純米酒もある。
ちょっと感激です。

立錐の余地もないほど混んだ店内をくまなく回って、私が買ったものといえば、このあと会う東京の親友へのお土産として、信州のレトルトカレー・コーナーからどっさり。
野沢菜カレー、どんな味だ?
信州大学きのこカレーなんてのもある。
軽井沢三笠ホテルカレー、これは王道だな。
全部ゲット。
親友、喜んでくれました。

この「銀座NAGANO」、2階はイベントスペースになっていて、連日さまざまなイベントが開催されています。

ちなみに11月18日は「銀座NAGANO スーパープレゼンテーション vol.1 上田市」と題して、日本旅行記者クラブに向けて上田市の名産や情報を発信致しました(もちろん上田の地酒も)。

そして来たる12月6日(土)は、「真田幸村公 武蔵の国へいざ出陣!!信州上田の戦国武将 幸村公を語る」が開催されます。

東京にいながらにして信州が味わえ、信州が買える。
銀座へ行かれたら「銀座NAGANO」にもぜひ足をお運び下さい。

来春に向けて

2014.11.14

H26BYの仕込みが始まりました。

今年も「和田龍登水」が早々に完売してしまい、皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。
また特別純米酒や特別本醸造もおかげさまで残りわずかとなって参りました。

来春はまた、質も量もパワーアップした新酒を皆様にお届け致します。
まずは12月後半、第一弾の「純米しぼりたて生原酒」を発売予定です。
新酒のご案内はこのブログあるいはトップページで都度掲載させて頂きます。

皆様のお声がモチベーションです。
いつも本当にありがとうございます。

今宵の酒

2014.11.08

ファイル 433-1.jpgファイル 433-2.jpgファイル 433-3.jpgファイル 433-4.jpgファイル 433-5.jpg

夜の晩酌は自宅でも外でも基本的に他の蔵元のお酒を飲みます。
楽しいから。

写真は数日前、とある日本酒専門居酒屋のカウンターにて私が飲んだお酒です。

下の2本は、お店の店主Tさんが「(弊社も使用している)美山錦を飲み較べてみて」と選んでくれました。

ちなみにこの時頼んだ肴は
・真牡蠣3個(産地別)
・湯豆腐 野菜あんかけ風
・牛すじ煮込み

至福のひとときです。

ページ移動