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ワイルド7

2014.05.10

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2回前のブログに書いた、神奈川県から来訪してくれた親友。
お酒を飲みながら、お互いに小さい頃から大ファンだった「ワイルド7」の話題で盛り上がりました。

小・中学生の頃、せっかく全48巻揃えたのに、いつの間にかどこかへ消えてしまった「ワイルド7」。
調べると今は絶版との事で、そう思うと後悔の気持ちでいっぱいです。

数日後、その親友から宅配便が届きました。
中から出てきたのは・・・何と上の写真の品々!
そう、「ワイルド7」1巻~18巻。
しかもすべてプレゼントだそうです。

感涙に咽ぶ私。
もったいな過ぎてページがめくれない。
涙、涙で少~しずつ大切に読み進める私でした。

ちなみにワイルド7は、「緑の墓」という物語で、北陸にある刑務所「緑の墓」へ囚人を護送中、国道18号線で上田市内を通過しています。
小学生の頃、すぐ裏の国道18号線をワイルド7が轟音を上げて走り抜けていく姿を思い描いて、心躍らせたものです。

大親友が贈ってくれた事も併せて、宝物がまたひとつ増えました。

ちなみに私はテレビ版「ワイルド7」の主題歌を今でも歌えます。

地酒三昧の夜

2014.05.03

昨日は業界で大変お世話になっている客人がわざわざ東京から上田を来訪。
昼間はじっくり会社で話をして、夕方からは蔵元O君と3人で上田の街に繰り出しました。

まず最初は、信州地酒の品揃え豊富な海鮮居酒屋で1杯。
と思っていたら、1杯どころかメニューの地酒を片っ端から注文し始めて、外はまだ明るいうちから3人とも既にご機嫌状態です。

肴は、新鮮な魚介類と共に、客人が食べた事がないという地元で採れたこしあぶら(山菜です)の天ぷら。
旨い旨いと喜ぶ顔を見て、我々ふたりもご満悦です。

かなり酩酊したところで、せっかく上田に来たのだから、今度は名物の「美味(おい)だれ焼き鳥」を食べてもらおうと店を移動します。

知らない方に説明すると、「美味だれ」とは、すりおろしたにんにくがたっぷり入った醤油味のたれで、お店によっては隠し味でリンゴを入れたりもして、それを焼き鳥にかけて食べます。
上田の名物で、私も小さい頃から当たり前のように食べていましたが、このたれが上田だけのものと知ってびっくり。
今は上田市が商標登録を取って売り出しています。
翌日にんにく臭さで皆に顔を背けられるのが唯一の難点です。

という訳で、次の店では「美味だれ焼き鳥」のメニューを片っ端から頼み、こちらでもメニュー豊富な信州地酒を何種類もぐびぐび。

しかしそこで終わらないのが酔っ払いのいいところです。
ここまで来たら、客人には信州そばを食べてもらわないと帰せないという事で、続いては蕎麦屋に乱入。

これまた信州の地酒とともにお蕎麦を堪能。
ちなみに客人には有無を言わせず「もりそば」の大盛りを注文しましたが、彼はそれをペロリと完食、逆に我々を驚かせました。

時計を見ると、もうかなり夜も更けています。
でも旨い日本酒と楽しい会話は決して悪酔いしないものですね。
この晩も、3人で浴びるほど飲んだにも関わらず気分はほろ酔いで、客人をホテルまで見送って2人帰途に付きました。

家に帰ると、テレビではWOWOWでhideのライブが流れています。

そう、今日はhideの命日。
16年前、最初に新聞でhide逝去を知った時のショックは今でも忘れません。

その後、hide MUSEUMを何度も訪れたり、娘と三浦海岸のhideのお墓参りをしたり。
今でもhideの存在は心の中で決して色褪せません。

今も生きていたら、hideはどんな音楽を我々に聴かせてくれていたのでしょう?

友人の隣宅

2014.04.28

神奈川県に住む45年来の親友が来訪しました。

45年来・・・すなわち幼稚園の時の同級生で、在園中に彼が引っ越してからも今日までずっと付き合いが続いているのです。

今回も午後一番で彼が自宅を訪ねてきてくれてから、母や妻も交えて夕方まで四方山話で花が咲き、夜は上田の繁華街に彼と私と私の妻の3人で飲みに繰り出しました。

盃を傾けながら楽しい会話が弾む中、彼の口から何気なく飛び出したひとこと、「そういえば俺の自宅の隣は村上春樹邸だったんだよね」。

そのひとことにピクリと反応。
そして好奇心がむくむくと顔をもたげます。
ちなみに彼の自宅は神奈川県でも郊外に位置する閑静な場所です。

聞けば、彼の隣宅は村上春樹が建てて住んでいた家で、今も外観はそのままで別の方が住んでいるのだとか。
家の裏が竹林という話は、村上春樹のエッセイで読んだ気がします。

村上春樹。

高校時代、彼のデビュー作で群像新人文学賞受賞作でもある「風の歌を聴け」を初めて読んだ時の感想は「なんじゃ、こりゃ?」というものでした。

ポップというよりは軽過ぎる文体、しかもイラストまで入って、何でこんな作品が賞を取れるのだろうという思いとともに、私には合わないとそっぽを向いてしまいました。

しかし3部作と言われる2作目の「1973年のピンボール」、3作目の「羊をめぐる冒険」を読み進めるうちに、彼の作品はまるで麻薬のようにじわじわと身体の中に入り込み、いつの間にかこの3部作を手放せずにいる自分に気が付きました。

村上春樹中毒が決定的になったのは「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」。
読み出したら止まらないとはまさしくこの時の事で、最後の1ページを閉じた瞬間はあまりの感動とショックで茫然自失。
決して誇張ではなくその後1日以上、心はこの作品に占領されて上の空状態で、他の事に手が付きませんでした。
何でこんな凄いストーリーを思い付くのだろう、何度そう反芻したか数え切れません。

この「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」、保存用としてハードカバー、そして持ち歩き用として文庫本の2セット所有しているのですが、ハードカバーは箱入りで、しかも昔の岩波文庫同様にパラフィン紙が付いていて、このパラフィン紙がまた本の存在感と愛おしさを増しています。

余談ですが、中上健次の「地の果て至上の時」のハードカバーも箱入り・パラフィン紙付きで、取り出したあとはパラフィン紙が痛まないように箱に戻すのが大変でもあり、楽しい作業でもあります。

閑話休題。
その晩は、そのあとも食い入るように友人の村上邸の話題に聞き入り、その頃の村上春樹の作品、そして当時の村上春樹本人、さらには彼のエッセイに頻繁に登場する奥様の存在にまで思いを馳せた楽しい酒席でのひとときでした。

オールナイト上映

2014.04.22

仕事が一段落して時間が空いた日の夜、たまには映画でも観ようかと近くのシネコンのラインナップを見て唖然。
観たい映画がひとつもない。

何でもいいからと無理やり観たい映画を探すのですが、本当に1本もないのです。

こうなったら意地になって「ドラえもん」か「仮面ライダー」でも観てやるかとさえ思ったのですが(それはそれで興味はある)、う~んと唸って、結局その日は夜の街に出掛けてしまいました。

馴染みの酒場のカウンターで燗酒を傾けながら思い出したのが、東京で住んでいた頃のオールナイトの映画の思い出。
あの頃は終電を逃すと、歌舞伎町周辺の映画館へよく潜り込んだものでした。

そして思い返すと、眠い目をこすりながら観たオールナイト上映の映画って、今でも鮮烈に心に残っている1本が多いのですね。

新宿ピカデリーで観た「キリングフィールド」。
カンボジア内戦でクメール・ルージュ(当時、字幕では「赤色クメール」と訳されていた事をよく覚えています)が支配する中、アメリカの新聞記者とクメール・ルージュに捕らえられた現地通訳との離別と再会とを描いた作品ですが、あまりの衝撃で眠気が吹っ飛び、ラストの「IMAGIN」が流れる中で号泣している自分がいました。

当時、連日オールナイト上映していた新宿グランドオデヲンで観た原田知世の「愛情物語」と薬師丸ひろ子の「メインテーマ」の2本立て。
世代がかぶっていたせいか、あるいは酒で酔っていた事もあってか、2本の青春映画は思いのほか私の心の核を突き、薬師丸ひろ子が歌うテーマ音楽は映像と共に今でも耳の奥に残っています。

でも、オールナイト上映でこれだけは語らない訳にはいかない1本が、蒲田にっかつで観た某にっかつロマンポルノ(タイトルはあまりに恥ずかしくて書けないのでご勘弁を)です。

当時20代そこそこで青春真っ盛りだった私は、もちろんヨコシマな理由でにっかつ映画館の入口をくぐったのですが、その作品のあまりの面白さにヨコシマな気持ちはいつの間にか消え失せて、スクリーンにぐいぐいと引きずり込まれる映画のパワーに心の中で快哉を叫んでおりました。

その監督こそ滝田洋二郎。

そう、にっかつロマンポルノから「もうコミック雑誌なんかいらない」で一般映画デビュー。
その後「眠らない街 新宿鮫」「お受験」「陰陽師」そしてあの「おくりびと」まで、数々の傑作を生み出した滝田監督だったのです。

ちなみに私が滝田作品で大好きな1本が「僕らはみんな生きている」。

当時「ビッグコミックスピリッツ」で私も愛読していた山本直樹の人気マンガを映画化したものですが、新宿ピカデリーの座席では、まさしく報復絶倒、あまりのおかしさに涙がちょちょ切れる約2時間でした。
そしてその面白さはあの日観た蒲田にっかつでの思いを彷彿させるものでもありました。
真田広之、岸辺一徳、嶋田久作、ベンガルというキャスト(ね、それだけでも観たくなるでしょ?)の妙も併せて、それからもレンタルビデオ等で繰り返し観ては腹を抱える毎回です。

話は戻って、オールナイト上映の映画館。

朝5時頃、最終回の上映も終わり、眠い目を擦りながら映画館を出ると既に夜が空けています。
打って変わって閑散とした繁華街、白々と射し込む太陽の光、そんな光景に包まれると、これから始まろうとしている1日に自分だけが取り残されたような虚無感に襲われて、それがまた若い頃のひとつの思い出として、今も肌と脳裏に染み込んでいます。

完売御礼

2014.04.16

おかげ様で本年度分の「和田龍登水 山田錦」は、弊社の在庫は完売致しました。

引き続き、当HPに記載のお取扱い酒販店様にてお買い求め下さい。

ご購入、そしてお召し上がり頂いた皆様には心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございます。

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