写真は生前、齋藤哲雄さんが「四谷舟町砂場」で主催した「信州4蔵を楽しむ会」での1コマ
写真左から
大塚酒造 大塚 白実さん
岡崎酒造 岡崎 謙一さん
齋藤 哲雄さん
四谷舟町砂場オーナー 砂川 太郎さん
和田龍酒造 和田 澄夫
沓掛酒造 沓掛 浩之さん
2月18日は、若くして旅立った地酒専門店「小さな酒蔵応援団 革命君」齋藤哲雄さんの命日です。
まだ無名な蔵を発掘しては、とことんまで育て上げ、全国レベルまで引き上げていった、日本酒に命を賭け続けたその姿は、多くの蔵元や飲食店そして一般の日本酒愛好家の方々に、多くの感銘を与え続けました。
かくいう私もそのひとりです。
「和田龍登水」を最初に東京のイベントで見出して下さり、東京そして全国進出のきっかけを与えて下さったのも齋藤さんでした。
平成22年の春でした。
知り合ってからは折あるごとに、酒質だけに留まらずラベルに至る細部まで、厳しくも愛情あふれたアドバイスを送り続けて下さり、それがどれだけ励みになり続けたか、計り知れません。
そのためにわざわざ上田の地まで足を運んで下さったことも数知れずです。
独立されて、地酒専門店「小さな酒蔵応援団 革命君」を立ち上げてからは、齋藤さんのその熱量に拍車が掛かりました。
しかしそんな矢先、齋藤さんを大病が襲います。
が、「絶対に自分は勝つんだ。また酒屋をやるんだ」(齋藤さんが実際に語った言葉)という不屈の精神で奇跡の復活を果たし、「革命君」は営業を再開します。
復活後、齋藤さんはさらに多くの酒蔵を育て続けます。
自分ひとりで営業している「革命君」のキャパは限られているからと、あえて「会員制」とし、自分が育てたお酒を1本1本、大切に顧客に届け続けました。
ところがそんな中で病気が再発。
齋藤さんは亡くなるその日まで酒屋である事に全身全霊を注ぎ続け、ブログでは連日その思いを熱く語り、しかしついに力尽きて43歳の若さで息を引き取られました。
今でも齋藤さんを慕い、リスペクトの思いを持ち続けている人は、私も含め全国にたくさんいます。
そして今年も2月18日には、多くの飲食店さんが齋藤さんを偲んで、彼が育てた数多(あまた)の銘柄をメニューに載せるはずです。
齋藤さん、私もいつまでも忘れません。
今でも心から感謝の思いでいっぱいです。