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THE BAR Straight

2024.07.20

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東京に続き出展した、長野の酒蔵が一同に会する「YOMOYAMYA NAGANO 大阪」が、ウェスティンホテル大阪で無事お開きとなりました。

猛暑の真夏の夕方、ホテルをあとにして、私は全身汗だくになりながら、その足で梅田駅から阪急電車に飛び乗り、京都に向かいました。

終点の河原町駅で下車して向かったのは、祇園の真っ只中にある「THE BAR Straight(ザ・バー・ストレート)」でした。

もう20年以上のお付き合いとなるこのクラシック・バー。

実は40歳になる直前、毎年京都で開催される大きなイベントに参加した折に、偶然見つけたのがこのお店でした。

店内の落ち着いた雰囲気とバーテンダーの山根さんの魅力にすっかり虜になった私は、40歳になるまで、1年に1度京都を訪れるたびにこのバーを訪問し続けました。

しかしそのイベントに参加しなくなった事を境にすっかり関西から、そしてこのお店からも足が遠のき、次にお店にお伺いしたのは確か10年後だったと思います。

恐る恐るドアを開けて、カウンターの中にいる山根さんと目が合った瞬間、「私を覚えていますか?」と言った私に返ってきた言葉は、いつもと変わらぬ「いらっしゃい、和田さん」でした。
私が感激したのは言うまでもありません。

そして今回、さらに10年を経て、今回も気持ちを落ち着かせてゆっくりと開けたドアの向かうにいたのは、変わらぬ山根さんでした。

「長野の和田ですが、覚えていらっしゃいますか?」
「おっ、いらっしゃい」

たったこれだけのやり取りで、10年の歳月の経過がまるで無かったかのような親近感に身体が包まれます。

カウンターの一番端に座って、この素敵なひとときに合わせて山根さんと一緒に選んだ、スコッチウイスキー「マッカラン」の逸品「ザ・マッカラン」をゆっくり味わいながら、この素敵な空間と山根さんとの会話に身を委ねます。

どれだけの時間が経ったのでしょう。
締めに頼んだ「ギムレット」を堪能し、エレベーターまでお見送りしてくれた山根さんと再会を名残惜しみながら、私は大阪へ帰る駅へ向かいました。

次にお伺いするのはいつになるか分かりませんが、このお店は、そして店主の山根さんは、またきっとあたたかく私を迎え入れてくれるはずです。

念願の富山「口岩」

2024.07.13

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数年前、富山県朝日町から富山市東岩瀬に移転した蕎麦の「口岩」。

蕎麦と日本酒を合わせる事を大前提に、地元富山の日本酒はもちろんの事、全国の地酒が揃う蕎麦の名店として、朝日町にあった頃から予約困難の人気店だった「口岩」。
富山市に移転後は人気に拍車が掛かり、私も何度予約を取ろうとしても満席で諦めざるを得ない毎回でした。

ところが今回、ひょんな事から、その願いが叶いました。

カウンターのみの店内に入ると、店主の口岩さんと女将の麻美さんが笑顔で迎えて下さいます。

あまりに嬉しさに、女将と思わずハイタッチ!

そして日本酒とともに出して頂いた「もりそば」と山形名物「だし」を乗せた「ぶっかけそば」の、その美味しさといったら。

今回は限られた時間の中での訪問だったので、次回はじっくり腰を据えて、口岩さん渾身の蕎麦のフルコースと日本酒とを味わいに、また伺います。

あまりの嬉しさに、最後は口岩さんを思わずハグして富山をあとにした、夏の日の午後でした。

時刻表マニアのプチ旅行

2024.07.06

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大の時刻表マニアの私。

とある日曜日、気分転換にほんの数時間で回ってきたルートは、そんな時刻表マニアとして面目躍如の、普通は思い付かないコースだったと自負しています。

ルートを説明します。

まず上田駅から、1日1往復しか走っていない「草津温泉」行きのバスに乗って、上田市の裏側、群馬県嬬恋村にある、JR吾妻線の万座・鹿沢口駅まで向かいます。

このバス路線の利用がポイントです。

上田駅ひいては長野県と、浅間山の裏を走る吾妻線を結ぶ鉄道はありません。

しかし実はこの両者を結ぶ、上田発10:25の路線バスがある事に気が付く事が肝です。

上田駅前で待っていると、到着したのは写真の通り、豪華なハイデッカーバスでした。
聞いたら、終点草津温泉に着いたあとは、そこから横浜行きの高速バスになるとか。

知名度が低いバス路線でもあり、日曜日だというのに、私も含めてたった3人の客を乗せた豪華特急バスは、長野・群馬県境の峠を抜けて約1時間。
JR吾妻線の終点からひと駅前の万座・鹿沢口駅に到着し、私もそこで下車します。

かつてはこの万座・鹿沢口駅始発で上野行きの特急が走っていたのですが、栄華盛衰、今は各駅停車のみが発着する無人駅となっています(2枚目の写真)。

さて、ここからは鉄道に乗り換えです。

その前にまずは腹ごしらえ。

駅前の食堂に入ってカツ丼を注文したところ、とっても感じがいい妙齢の女将さんが運んできてくれたカツ丼には、写真の通りスプーンが付いていました。
何だかかわいくて面白い(笑)。
ちなみに私は箸で、大変美味しく頂きました。

さて、万座・鹿沢口駅に戻ってしばらく待っていると、この駅が終点の各駅停車が入線してきました。
そして折り返し、12:47発の新前橋行きとなって、すぐに出発です。

このまま新前橋に行ってもよかったのですが、私はあえて途中の長野原草津口駅始発の特急「草津・四万2号」上野行きに乗り換えます。

写真はその長野原草津口駅。
左の車両はここまで乗ってきて20分間停車中の各駅停車。
右の車両は私が乗り換えて先に出発する特急「草津・四万」です。

全席指定の特急列車に乗り換えたあとは、快適な揺れに身を任せながら高崎駅へ一直線。
車窓に釘付けになっているうちに、約1時間であっという間に高崎駅に到着です。

そのまま高崎駅から北陸新幹線に乗り換えて約30分、まだ陽が高い15:30に上田駅まで戻ってきました。

上田を出発して上田に戻ってくるまでちょうど5時間。
旅の醍醐味を満喫出来た、そしていろいろと考え事にも没頭できた、価値のある時間でした。


付記:ちなみにこの上田駅-草津温泉を結ぶ特急バス路線は、この6月30日をもって廃止となりました。

サプライズな名店

2024.06.29

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「とりあえず生ビール!」

真っ先に店に着いて、他の皆さんが到着するまで喉を潤そうと頼んだ我々3人に、「お待たせしました!」と社長自ら運んで来たのが、写真のジョッキ。

写真では分かりづらいですが、実はこれ、高さ10cmほどのミニサイズ。
思わずのけぞり、ひと息置いて大爆笑する我々に、休むことなく社長のサプライズが炸裂します。

「ちゃんとしたのを持ってきますね」と言って運んできた、今度は普通の中ジョッキを「おっとっと!!」と叫びながら友人の洋服にひっくり返して、友人が叫び声を上げた・・・ところでよく見たら、浅草の合羽橋で買ってきたという、実はサンプル用の蝋細工のジョッキでした。

いざ懇親会が始まって、参加者10名の自己紹介が始まったと思ったら、またまた社長が登場して「すみません!マイクをどうぞ!!」と手渡されたのは、グリコのおまけ(分かるかな?)に付いてくるような、手のひらで握ると隠れてしまうほどのプラスチック製のちゃちで小さなマイクのおもちゃ。

この日はたまたま個室での懇親会だったのでこの程度で済みましたが、通常のカウンターに座ると、社長のいたずらはこの程度で済むはずはなく、笑いが絶えません。

ただしこのお店、料理の味も本物です。
夜の酒肴や地酒の数々は選び抜かれた逸品ですし、ランチの名物、親子丼も美味しさが炸裂します。

このお店、軽井沢の「Ogosso(オゴッソ)」といいます。

ちなみにかなり前ですが、このブログに載せた投稿です。

https://www.wadaryu.com/blog/archives/157.html

酒喰洲会

2024.06.22

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今年も毎年恒例の「酒喰洲(しゅくず)会」が開催されました。

東京人形町で絶大な人気を誇る海鮮居酒屋「酒喰洲」。

その日のメニューには天然の海鮮がズラリと並び、お刺身は何と1切れから注文可能で、全国の地酒とともに楽しむ事が出来ます。

以前、常連の太田和彦さんがBSの番組でこのお店を紹介された時は、冒頭の10分で「和田龍登水」を飲んで下さっていて、まさかのこの展開に大いに感激したものでした。

https://www.wadaryu.com/blog/archives/757.html

その「酒喰洲」のご主人が、年に一度お客様と蔵元を招いて開催するのがこの「酒喰洲会」です。

会場は昨年に引き続き、日本橋浜町の「プラザマーム」。
蔵元は7蔵が集いました。

ご予約されたお客様が全員ご来場されたところで、ご主人の乾杯とともに開宴です。

バイキング形式で用意された、海鮮をはじめとした料理の数々が瞬(またた)く間に無くなっていきます。

と同時に、各蔵のブースにもたくさんのお客様が詰め掛け、お酒を注ぎながらおひとりおひとりと楽しい会話で花が咲きます。

各蔵4種類×7蔵=24種類。
ほとんどのお客様が全種類を制覇されていました。

そして今年もクライマックスはご主人がボーカルを務める「酒喰洲」バンドの演奏。
プロの奏者・元オリンピック代表選手・・・驚くような経歴のメンバーを従え、会場はライブハウスへと一変します。

演奏終了後も余韻が続く中、料理やお酒が次々と空いていき、あっという間の4時間が過ぎていきました。

お客様が帰られたあとはスタッフ・蔵元、全員であと片付け。
先ほどまでの大賑わいが嘘のように、静けさが取り戻されていく会場を眺めながら、今年も「酒喰洲会」の一員として参加出来た嬉しさを改めて噛み締めたのでした。

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