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珠玉のレストランバー

2013.05.02

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GW中の休日、会社自体は休みのその裏で、こういう時こそ捗(はかど)る(というか、やらざるを得ない)事務仕事がようやく一段落した夕方、ひと息つくために妻と向かったのは、このブログでも何度も登場している長野市の「Restaurant Bar Libiamo(レストランバー・リビアーモ)」でした。

上田市の繁華街の片隅に13年前にオープンしたその日から、時にはメインのダイニングとして、時にはアフターディナーの一杯を求めて通い詰めたこのお店は、その日を締め括る私の憩いの場所でした。

しかしオープン10周年を迎えた直後、多くの常連客に惜しまれ引き止められる中、私より一回り若いオーナーソムリエの坂田さんは「もう一歩前進したい」と、あえて長野駅前の激戦地へ移転しました。

店は移っても、選び抜かれたお酒やカクテルの数々、すべて坂田さん手作りのお料理、そして何よりも坂田さんのホスピタリティ溢れる心遣いは、オープン以来何ひとつ変わっていません。

この日も、チーズのブリュレ、熱々のマッシュルーム、苦味野菜のサラダ、仔羊といった数々の料理を堪能しながら、坂田さんとの楽しい会話や心安らぐ空間を満喫させて頂きました。

妻のラム好きを覚えていて、食後に上質なダークラムと、カカオ比率の高いビターチョコをさり気なく出してくる気配りにも感激です。
心もお腹も満たされて、ドアの外まで坂田さんに見送られながら、久々のリビアーモをあとにしました。

この珠玉のレストランバーは、長野東急百貨店と長野シェルシェの間をくぐった隣のビルの2階にあります。
カクテルやウイスキー1杯でも坂田さんは笑顔で迎えてくれるはずです。
あまり混み過ぎて、座れなくなると困るのですが(笑)。

新幹線の車内にて

2013.04.28

先日、新幹線に乗った時のこと。
隣に座っていた若いサラリーマンがずっとパソコンを打っていました。
最初は気にせず読書に没頭していたのですが、そのうち彼の打つキーボードの音が気になって仕方なくなりました。

決して乱雑な打ち方ではないんです。
でも延々と途切れなく隣でキーボードをカタカタ打っている音を意識し始めるともうタメです。
読書も散漫になり、文字をただ目で追うだけで、内容が頭にまったく入っていきません。

よほど注意しようかとも思いました。
でも一般的な見地からすると、パソコンを打つ音が果たして騒音に入るのかどうなのか今ひとつ確信が持てず、止めてくれと言い出せない自分がそこにいました。

仕方なく、自分が席を移れば問題は解決すると本を閉じた時、彼のキーボードを打つ音が止み、パソコンを鞄にしまう姿がありました。
ようやく訪れた静寂・・・ほっと安堵です。
しかし私が神経質過ぎるのでしょうか。
車内で、しかも2人掛けの席の隣でキーボードを打ち続ける音、皆さんはどう思われますか?

ちなみにこの時読んでいた本は、高校生の時以来の再読となる村上龍の「コインロッカーベイビーズ」でした。
30年以上も前に寝食も忘れて熱中したこの小説の「熱」を、今の私がまた体感できるだろうか、それを確かめたくて久々に手に取ったのでした。

この本には忘れられない思い出があります。

発売当初、ハードカバーで上下巻2冊に分かれていた本作。
1ページ目から心を奪われ、むさぼるように読み続けて、ついに迎えた下巻のクライマックス・・・果たして結末や如何に。

しかし・・・えっ、最後の数十ページがバラバラ。
しかも存在しないページもある。

何と、あとにも先にも唯一経験した乱丁・落丁本だったのです。

呆然とする間もなく、とにかく続きが読みたくて、私は書店へ走りました。
立ち読みしようと思ったのです。

しかし書店を何軒回っても在庫は一冊もありません。
仕方なく私は購入したお店で交換を申し込むと、今度は上田市立図書館へ自転車を走らせました。
日本文学の棚を隅々から探して、ようやく見つけた時の嬉しさといったら。
やっと出会えたクライマックスの興奮は今でも忘れません。

ちなみに「コインロッカーベイビーズ」は、今読んでも、村上龍が20代後半に炸裂させた溢れんばかりのエネルギーに満ち満ちていました。

感涙の看板

2013.04.23

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弊社の事務所の入口に、写真のような素晴らしい看板が取り付けられました。

書をしたためて下さったのは、大相撲の行事、木村要之助さん。
そしてこの看板を贈って下さったのは、上田市の隣の東御市で割烹居酒屋を営む「とんちゃん家」の若旦那の太田洋士さん、20年来のお付き合いになる大親友です。

もともと太田さんご一家は東関部屋後援会の重鎮でもあり、当時太田さんの結婚披露宴では、主賓に東関親方(高見山)や横綱曙関が列席していて度肝を抜かれたものです。

そして、情に厚く人との縁を大切にされる太田さんが、日頃のお礼にと(お礼を言うのはむしろ私なのですが)先日突然持ってきて下さったのが、東関部屋に所属する木村要之助さん直筆のこの看板だったのです。
将来は立行司・木村庄之助も嘱望される希望の星です。

贈って頂いた看板は早速飾らせて頂きました。
事務所の雰囲気が一気に引き締まった感じです。

ちなみに「とんちゃん家」さんは、一品料理からコース料理に至るまで太田さんや板さんの目が光り、極めて秀逸な酒肴を提供する、掛け値なしに素晴らしいお店です。
そして締めに食べるバッテラのおいしい事と言ったら。

太田さん、本当にありがとうございました。
これからも大切に扱わせて頂きます。

安らぎの1軒

2013.04.20

昨夜は上田駅前のホテルでフォーマルな懇親会がありました。
いつもこのようなパーティの席では会話に夢中になるあまりほとんど食事を口にしない私、案の定今回もビールと日本酒にちょっと口を付けただけで、料理は一切食べずじまいでした。

いざ会場をあとにすると急に空腹を覚え、寿司でもつまんでいこうと、いつも行く馴染みの海鮮処(24/9/24の当ブログにも登場)の暖簾をくぐりました。
しかし中に入った瞬間、店内はいつもの事ながら宴会場から小上がりまで超の付くほど満席状態。

カウンターに1席見つけてはみたものの、ここで私が座るとただでさえ忙しいお店やご主人にご迷惑を掛けること必死なので、「今日は失礼しますね」と辞退を申し出ました。

しかしそこは律儀で筋を通すご主人、「私は今手が離せないけど奥の板場は少し手が空くから(料理は出せるよ)」というお言葉に根負けしてカウンターに腰を落ち着けました。

でもやっぱりご主人やスタッフのあまりの忙しさを見ていると、料理を注文できる雰囲気ではありません。
宴会のお客様の巻物を次から次へと必死に作るご主人を見ながら、しばらくの間サラダ(ここの手作りドレッシングはピカ一です)をつまみながらエビスビールで喉を潤していました。

ビールを熱燗に変える頃、さて次はどうしようかな?
奥の板場は少し手が空くといっていたから焼き魚でも注文しようかな?と思っていた矢先、ようやく手が空いたご主人が開口一番「さあ、和田さん、寿司を握ろうか。1人前よりちょっと軽めの7~8貫でいいよね?」。

ちなみに私は寿司が食べたいとはひとことも言っていません。
ご主人は料理を作りながらも、私の注文の塩梅や食事をしているペースに目を光らせて寿司を食べたがっている事を察してくれ、しかも突き出しやサラダを食べ切っているお皿を見て「軽めに」と提案してくれたのです。
ご主人の目配りとホスピタリティの素晴らしさに改めて感動です。
でもこういう事がこのお店では日常茶飯事なのですね。

いつの間にか仲良くなったテーブルの隣人と会話を弾ませながら口にしたお寿司とお吸い物のおいしさといったら。
入った時はご迷惑を掛けないようにすぐに帰ろうと思っていたにも関わらず、お店を出たのはそれから3時間後のことでした。

我が家の子供たちもこのお店が大好きで、時々家族で行っては子供たちにたらふく食べさせ、先に帰宅させたあとは夫婦で差しつ差されつのんびりと飲んでいる毎回です。

上田城の桜

2013.04.13

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我が社の隣にある、上田城跡公園の桜がピークを迎えています。
いつもより2週間も早い開花で、4月5日(金)~22日(日)まで開催中の「上田城千本桜まつり」も例年以上に大賑わいです。

上田酒造協会の出店にも連日大勢のお客様がお見えになり、各蔵のお酒を試飲しながらご購入頂き、ありがたい限りです。

公園内には多くの出店や屋台が軒を連ねていますが、中でも一番稼いでいるのは、猿回しの猿、ひろし君かな?

ちなみに上の写真は、先日飲み会の帰り道で、ぐでんぐでんに酔ったまま立ち寄った上田城櫓門(やぐらもん)前の光景です。
花見客も去ったあと、閑散とし始めた中でのライトアップされた桜が綺麗です。

写真下はまさにこれから猿回しが始まるところ。
ぐるりと取り囲んだ大勢の観光客からは、その都度硬貨だけでなくたくさんの紙幣がおひねりで飛び交っています。

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