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バースデー・ヴィンテージ

2018.03.23

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娘が大学院を無事卒業・就職したのをお祝いして、長男も交えて家族4人で食事をしました。

ハレの日に20年以上通い続けているレストランを予約する際に、今回は娘のお祝いである事を告げると、前日にシェフから電話が掛かってきました。

「娘さんは何年生まれ?」
「平成6年です」
「そう。分かった」

いつもの朗らかな明るい声の電話が切られたあと、一体シェフはどんなサプライズを用意して下さるのだろうと考えると、思わず胸が高鳴ります。

そして当日。
テーブルに着いた我々を笑顔で出迎えて下さったシェフから開口一番。

「おめでとう!今日は娘さんの生まれ年のワインを用意させてもらったからね」

見ると、ワインバスケットに乗っているのは、ボルドーはサン・テミリオン地区の極上の1本「シャトー・マグドレーヌ1994」。

こんなに素晴らしいワインの、しかも娘のバースデー・ヴィンテージをわざわざご用意頂いたシェフのお気持ちに、感激することしきりです。

ワインはしっかりデカンタージュされ、今回リクエストしたシェフのスペシャリテ「子羊のパイ包み マリアカラス」と一緒に、時間を掛けてゆっくりと楽しませて頂きました。

気が付くとあっという間の3時間。
ワインのエチケットはきれいに剥がしてもらい、娘が記念に持ち帰りました。

素晴らしいお料理と素晴らしい空間と、そして魅力あふれるシェフの人間性を今回もたっぷりと堪能した、至福のひとときでした。

「羊の木」

2018.03.14

山上たつひこ原作、いがらしみきお作画という、夢のようなコンビによる伝説の作品「羊の木」。

このたび映画化された影響もあるのでしょう。
どこの書店でも全く見当たらず、Amazonでさえ新品がなく高騰した中古しか見当たらなかった、その「羊の木」全5巻が、まさか近くの書店に平積みされているとは。
一瞬信じられず、しかし次の瞬間、感涙とともに一気買いしてしまいました。

山上たつひこといえば「がきデカ」ですが、その前作で、中学生の頃に貪(むさぼ)り読んだ「喜劇新思想体系」の衝撃に吹っ飛ばされた記憶があります。
そんな山上たつひこ、今はもっぱら小説家として活躍していますが。

そしていがらしみきおは何といっても「ぼのぼの」。
胸にキュンとくる作品もキャラクターも大好きですが、そんな愛くるしいイメージをかなぐり捨てて描かれ、映画化もされた「かむろば村へ」、これがまた凄い作品でした。

さて、「羊の木」は、11人の凶悪犯を極秘にひとつの市に移住させる国家ブロジェクトを託された地方の市長が、自身の立場と凶悪犯の更正との板ばさみに苦しみながら、次第に街や市民や家族までもが巻き込まれて変貌していくさまを描いたシリアスな物語ですが、映画版「羊の木」は、山上×いがらしのコンビだからこそ成し得た「狂気」や「日常と非日常の混沌」が今ひとつ描き切れていなかった気がします。

映画では内容も原作とはかなり違っていて、「羊の木」が映画化されると知った時の、あの胸の高鳴りに応える内容だったかといえば、原作に惚れ切っていただけに、正直、答えはノーでした。
評論家受けは結構良かったみたいですけど(特に錦戸亮の演技が絶賛されていました)。

ところで山上たつひこといえば、遅筆で知られる江口寿史が著書の中で、山上の原作をもらえた光栄に預かったにもかかわらず、一向に筆が進まず、最後は山上の逆鱗に触れて作画を断られる顛末を書いていたエピソードが、涙と笑いなしには読めませんでした。

それと学生時代、神保町の古本屋街で、捜し求めていた「中上健次全短編小説」をついに発見して、清水の舞台から飛び降りたつもりで買い求めたところ、その直後に、どこを探しても見つからなかった同書が再販された時のショックも思い出しました。
悩みましたが、どうしても古本ではなく新刊も欲しくて買い求めた本書は、今でも私の書架に並んでいます。

「山田錦」発売開始

2018.03.09

「和田龍登水 ひとごこち」に続き、「山田錦」新酒の発売を開始しました。

「山田錦」ならではの重厚感。
フルーティで透明感あふれる香りと味わい。

新酒ならではのフレッシュ感とあいまって、みずみずしさいっぱいの美味しさが鼻腔を刺激し、そして口の中で弾け飛びます。

こちらも搾ったままを瓶詰めした「無濾過生原酒」です。

当ホームページの「和田龍登水」お取扱店様でお求めください。

和田龍登水 山田錦
1.8L 3,000円(税別)
720ml 1,500円(税別)

真裏のラーメン店

2018.03.03

当社から徒歩2分の至近距離にチェーンのラーメン店があります。

昼食を取る時間がほとんどない時、あるいは昼食が中途半端な時間になってしまった時は、大変重宝しています。
しかも平日のランチは、サービスで無料のライスが付いてくるし。

あるいは夜遅くまで妻と仕事をしていた時は、夕食を兼ねてふたりで飲みにいったりもします。
カウンターで熱燗を飲みながら、餃子や点心で小腹を満たして、ラーメンを軽く食べて、安くて満腹で満足です。

一切名乗ったことはないのですが、ある日いきなり店長から「いらっしゃい、和田さん」と言われ、正体バレしているのかと、嬉しいようなこそばゆいような気持ちでした。

また、ある夜は、食後にいきなり店長からラーメンのスープを出され、次のメニューに乗せようと思っているので感想を聞かせて頂けますか?と聞かれたこともあります。
そのスープを使ったラーメンは人気の一品として、今メニューを飾っています。

数日前は、遅い昼食を取ろうとお店に向かい、ひと口目の麺を今まさにすすろうとしたところ・・・会社からの電話が鳴り、急な来客がお待ちとのこと。
お店の馴染みのお姉さんにお詫びを言いつつ、ほとんど手付かずのラーメンを恨めしげに眺めながらお店を出て、全力疾走で会社へ戻りました。

出来たばかりの時は「チェーン店か」とほとんど執着もなかったこのお店も、スタッフの方々とのご縁もあって通う回数が増え、今ではスタンプでカードをいっぱいにしてはそのつど金券として使わせてもらっています。

1軒のチェーンのラーメン店にもさまざまなドラマがあります(笑)。

これからもお世話になります。
来来亭上田店。

西部劇の愉悦

2018.02.24

ふと書店で目に付いた「オンブレ」(エルモア・レナード著/村上春樹訳)を出張中の車内で一気読み。
久々に西部劇の傑作を堪能しました。

本書に収録された表題作と「三時十分発ユマ行き」の2作、どちらも映画化されているとは初めて知りました。
しかも後者が、ラッセル・クロウ主演の、あの「3時10分、決断の時」の原作とは。
小説では数十ページの短編(しかし傑作!)ですが、これをどう映画化したのか、未見の私としては興味津々です。

ちなみに私にとって西部劇の原点は、何といっても「シェーン」です。

小学生の時に両親に連れられ映画館に観に行って一気に魅せられ、その後、テレビ放映の時にラジカセに音声を録音して何度も聴き直したものでした。
今でも「シェーン」の各場面のセリフはかなりの確立で復唱できます。

少年ジョーイが「シェーン、カムバック!」と叫ぶあの有名なラストシーンはもちろんですが、それまで牙を隠して小馬鹿にさえされていたシェーンが、クライマックスで殺し屋や悪党を早撃ちで次々に倒していくシーンは、今思い出すだけで興奮します。

ところで私の書架に、高校生の頃に購入した「シネマ名言集」という本があります。
その中で「シェーン」からの抜粋で

「結婚した男が我慢しなければならないのは女房に待たされることだ」

というジョーイの父親の台詞が(原語で)載っています。

映画では、夫婦ふたりで外出しようとするジョーイの父親が、なかなか着替えが済まない妻を待つシーンでこの言葉を呟きます。
世の既婚男性の皆さん、いかがですか?

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