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サラノコトノハ本舗20周年

2023.05.22

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写真:中央で酒瓶を持つのが本日の主役、サラさん


日頃からお世話になっているイラストレーターのサラさん。
昨年12月のブログです。

https://www.wadaryu.com/blog/archives/855.html

そのサラさんのお店「サラノコトノハ本舗20周年燗謝イベント」が、神田駅前の「保夜萬歩」を貸し切って開催されました。

当日は11:00の部、14:00の部の2部制。

サラさんと親交が深い蔵元18社が集まって、サラさんとともにお客様を迎えます。

各蔵のお酒がずらりと並ぶ中、乾杯のあとは「保夜萬歩」の自慢のお料理が次々と運ばれ、会場を埋めたお客様同士の会話も弾みます。

かくいう私も、テーブルというテーブルを渡り歩き、旧知のお客様、初めてのお客様、たくさんのお客様と語り合いながら、次々と杯を重ねていったのでした。

それにしても、お日様がまだ高いうちからのこの賑わいよう。
サラさんが日頃からどれだけ皆さんに慕われているかが窺えます。

楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
締めは全員で集合写真を撮って、余韻を噛み締めながらお客様をお見送りしました。

サラさん、20周年おめでとうございます。
そして15周年記念祝賀会に引き続き、今回もお声掛け頂いた事を大変嬉しく思います。
これからも素敵な作品を描いていって下さいね。

イベント再開

2023.05.13

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コロナ禍の沈静化に伴い、数年間お休みしていたお酒のイベントが次々に復活の兆しです。

そんな中、今週は東京の2つのイベントに参加させて頂きました。

5月9日(火)

「こだまを支える長野10蔵を五感で楽しむ会」

(写真上:児玉さん・なるたか店主 阿久津さん・参加7蔵 勢ぞろい)

主催:地酒屋こだま(大塚)
会場:海山和酒なるたか(水道橋)

4年ぶりの開催となったこの会。
文字通り、地酒屋こだまさんとお取り引きさせて頂いている長野の10蔵(この日は7蔵が参加)が集い、店主の児玉さんともどもお客様をおもてなしする会です。

面白いのは、各蔵が自社のお酒を3種類抱えて、それぞれのテーブルを20分単位で回るスタイルである事。
お客様との距離が近く、お酒の説明はもちろんですが、その他のよもやま話でもテーブルごとに大いに盛り上がります。
私自身、テーブルのお客様の雰囲気によってお話しする内容がまるっきり違ったりして、それがまた醍醐味でもあります。

気が付けば3時間があっと言う間です。
最後はお店の外で全蔵がお客様をお見送りして、名残惜しい中で会はお開きとなりました。

5月10日(水)

「YOMOYAMA NAGANO 東京」

(写真下:準備中の当社のブース)

主催:長野県酒造組合
会場:浅草ビューホテル

「長野の酒メッセ」が装いも新たに「YOMOYAMA NAGANO」と名称を変え、こちらも4年ぶりの再開です。

今年は長野県80蔵のうち54蔵が集いました。

各蔵が持ち込んだお酒をお客様にお振る舞いするスタイルはこれまでと変わりません。
しかし開催要項はこれまでとは大幅に変わりました。

よりお客様が各蔵とゆっくりとお話しできるように。
よりお客様がお酒を堪能できるように。

人数が制限されました。
時間も凝縮されました。
ご招待やフライヤー持参のお値引きが無くなり、入場料が一律となりました。

これによって前回までの、特に夕方以降の肩が触れないと歩けないような、そして試飲すら困難なすし詰め状態は解消され、皆様がゆっくりと蔵元との会話や試飲を楽しめる空間をご堪能頂けたかと思います。

とは言っても、閉会間近、「真澄」の宮坂長野県酒造組合会長の発声による場内一斉乾杯の迫力は凄いものでしたが。

どちらの会も、ご参加頂いた皆様に改めて心よりお礼申し上げます。

私はといえば、ありがたい事に、このあとも5月・6月・7月と、お酒の会やイベントへの参加が続きます。

お知らせ

2023.05.13

「和田龍登水(とすい)」新酒のトリを飾る「山恵錦(さんけいにしき)」ですが、5月下旬のリリースを予定しております。
詳細が決まりましたら改めてご案内致します。
今しばらくお待ちください。

既に発売を開始している「美山錦」「ひとごこち」「山田錦」は、おかげさまで大変ご好評を頂いております。
当ホームページ内の「和田龍登水」お取り扱い店様でお求めください。

大将の気遣い

2023.05.06

少し前に妻とふたりで、初めての鮨屋にふらりと入りました(ちなみに地元ではありません)。

比較的大箱のその鮨屋は、休日の遅い時間だった事もあり、カウンターに数組が座るだけでした。

私たちもつまみはスルーしてすぐに寿司のお任せを注文し、順番に握ってもらいながらゆっくりとビールと日本酒を嗜んでいるうちに時計は午後10時を回り、気が付くと客は私と妻のふたりだけになっていました。

店内はすでに若い衆が片付けと掃除に入っています。
食器をしまう音や、床を掃除する音が静かな店内に響いてきます。

閉店まであと30分あるとはいえ、目の前で握っている大将もたぶん時間は気になっているはず。
そう思った私は、カウンターの他のすべての席のメニューが片付けられていくのを目にしながら、手元にあった分厚いメニューをネタケースの上に置いて「これも片付けてください」と告げ、長居するつもりはない意思を示しました。

しかし大将は「ありがとうございます」と優しく答えたまま、メニューには手を振れようとはせず、(たぶんいつでも追加を頼めるよう)そのメニューは最後まで動かされる事はありませんでした。

そうこうしているうちにも店内は少しずつ片付いていきます。

酒がカラになった私は締めにお茶を飲みたいと思い、しかし今から頼むのは時間的に申し訳ないと、手付かずのままぬるくなった妻の湯飲みに手を伸ばしたその瞬間です。

「あがり一丁!カウンターのお客様!」
私たちから視線を外していたはずの大将の声が店内に響き、「はい!」と即答した若い衆によって、すぐに私の手元に熱いお茶が運ばれてきました。
大将、さり気なく見ていてくれたんですね。

ここに至って、私は大将の「時間は気にせず、閉店まではゆっくりしていってください」という思いをひしと感じ取りました。

お気持ちに甘え、閉店10分前まで食事を楽しんだ私が、お勘定の前にトイレに行こうと席を立った瞬間、これで帰るのだと勘違いした若い衆全員から「ありがとうございました!!」と大きな声を背中に浴びたのは、これはまあご愛敬です(笑)。

帰り支度をしながら財布を取り出す私たちに、入口のレジに手のひらを向けて「お勘定はあちらでお願いします」と告げる大将の言葉さえも優しく感じたのは、私の思い違いではなかったはずです。

今度こそ全員の「ありがとうございました!!」の声を聞きながら、そして下げられる事なくネタケースに乗ったままのメニューを目にしながら、お寿司の味はもちろんの事、大将のさり気ない心配りのおかげでとても楽しい食事だった、そう話しながらお店をあとにした休日の夜でした。

特典、使えますか?

2023.04.30

東京の定宿TPホテルを、公式サイトからネットで予約しました。

ちなみにこのTPホテル。
コロナ禍以前は頻繁に利用していたこともあって、利用実績に応じて決まるホテルカードのグレードは「ブルー」から「ゴールド」にランクアップされています。

しかしコロナの襲来と同時に東京へも行けなくなり、TPホテルからも足が遠のいていたここ数年でした。

今回はそんな中での久々の予約でした。

予約サイトのコメント欄には、ゴールド会員特典である「アーリーチェックイン・レイトチェックアウト」の適用をお願いしました。

そんな中、数日前にTPホテルからメールが届きました。

この1年間の利用実績が「ゴールドカード」の条件を満たさないため、あなたを「ブルーカード」に格下げします。
それがメールの内容でした。

このこと自体は、ホテルを利用していないのだから仕方がないと、すぐに割り切ることが出来ました。

しかしこのメールが届く以前に申し込んだ、ゴールド会員特典である「アーリーチェックイン・レイトチェックアウト」はどうなってしまうんだろう。
早速TPホテルのフロントに問い合わせてみました。

電話に出たフロント責任者を名乗る男性は、私の要求を極めてクールに却下しました。
「それはルールですので、申し訳ありませんが適用できません」
即答でした。

それは分かります。
確かにルールです。
しかしこれまでのTPホテルのホスピタリティであれば、私の要求を当然受け入れてくれるだろうという甘い考えもありました。
私が予約をしたのはブルー会員格下げのメールが届く前であり、さらにはこのホテルをどれだけ利用してきたか、自分なりの自負もありました。

「天から地に落とされた思いです」
私はフロント責任者の彼にそう伝えました。

自分はこのホテルがどれだけ好きで、どれだけ利用させてもらってきたかを、懇意にしているホテルスタッフの名前をひとりひとり挙げながら彼に告げました。
「それでも今回申し込んだ特典は受けられませんか?」

その次の瞬間です。
彼の声の調子が一転して変わりました。
「和田様、もちろん承ります!」
それは先ほどのクールな物言いとは180度打って変わって、明るくフレンドリーな口調でした。

私の想像ですが、彼は私と会話しながら、私の履歴データを確認していたのだと思います。
そしてたぶん私の20年以上に渡る利用実績が分かったのでしょう。

そこからは話はとんとん拍子で進みました。
彼の、ひいては大好きなこのホテルの、見たくはなかった裏の部分にはあえて目をつぶり、彼に感謝の意を伝えました。
彼の名前を再確認して「チェックインの際はお名前をお出ししたほうがよろしいですか?」と問うと、「いえ、誰であってもしっかりと対応させて頂きます」、そう返ってきました。
これぞ本来のTPホテルの姿です。

こんな顛末があった上での5月の訪問は、どのような展開が待ち受けているのでしょう?
もちろんいつものTPホテルのサービスが待っていると私は胸を膨らませています。

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