記事一覧

「まぁーず」料理が旬!

2010.10.26

ファイル 191-1.jpg

この10月1日から長野県内一斉に開催されている「信州デスティネーションキャンペーン(信州DC)」。

これはJRグループと長野県内の観光関係団体そして市町村がタイアップして、3ヶ月に渡って繰り広げられる大型観光キャンペーンです。
今日も長野県内のあちこちで「信州DC」に絡んだ様々なイベントが開かれています。

そんな中、今日ご紹介するのは「信州DC」の一環として開発された「まぁーず」料理。

知らない方は「まぁーず」って何だ?ってまず思われた事でしょう。
これは信州の方言で、「本当に」とか「とっても」という意味なんです。
「まぁーず、この料理はおいしいね」とか、「まぁーず、なにやってんだか、お前は」とか、そんな使い方をします。

この「まぁーず」料理を考案したのは長野県旅館組合青年部。
その青年部長が私の親友で、彼が「まぁーず」料理の陣頭指揮を執ったこともあって、私も思い入れが深いのです。

さて、その「まぁーず」料理、ポイントは長野県産の「味噌」と「酒粕」と「漬物」を使ったオリジナルのソースを使用すること。

それに準じた様々な料理をそれぞれの旅館が開発し、長野県内の旅館一軒一軒で違った「まぁーず」料理が味わえるのです。
私も試作品を試してみたのですが、これが本当においしい!

しかも前述の通り、材料のひとつは「酒粕」。
これは酒造業界にとっても大きなチャンスを頂いたと思っています。

聞くところによると、先日も池袋のサンシャインシティで開かれた長野県の物産展で、旅館組合青年部のブースで提供した何千食もの「まぁーず」料理が瞬く間に無くなってしまったそうです。

年内いっぱい開催されている「信州デスティネーションキャンペーン」、その期間中、訪れる旅館によってそれぞれ違った形で提供される「まぁーず」料理は今がまさに旬!です。

写真:「まぁーず」公式ガイドブックの表紙

信州上田の秋の味覚

2010.10.19

ファイル 190-1.jpg

信州上田の秋の味覚、それは何といっても松茸です。

上田地方を囲む山々では毎年たくさんの松茸が取れます。
そして山々の中腹には、この時期何軒もの「松茸小屋」がオープンし、地物の松茸を味わうために連日大勢のお客様で賑わいます。
松茸どびん蒸し、松茸茶碗蒸し、松茸天ぷら、焼き松茸、松茸銀蒸し、松茸なべ、松茸汁、そして松茸ごはんに至るまで、まさに松茸尽くしです。

余談ですが、以前テレビ東京の「大食い選手権」の中で、この松茸小屋で「松茸大食い」をやった事もありました。

ちなみに今年は夏の猛暑を受けて、松茸は大豊作。
松茸小屋や地元の温泉旅館では、取り切れないほどの地物の松茸が贅沢に振る舞われています。

写真は地元の旅館を経営する友人から頂いた、獲ってきたばかりの松茸と虚無僧(こむそう)茸です。
両肩から下げたカゴに入り切らず、残りは抱えて持ってきたとの事。
ねっ、凄いでしょ?

ちなみに松茸のピークは11月上旬頃まで。
松茸を味わいながら秋の信州、いかがですか?

今年も「龍勢祭」

2010.10.13

ファイル 189-1.jpgファイル 189-2.jpg

10月10日(日)、埼玉県秩父市吉田(旧吉田町)で行われた「龍勢祭」に、今年も参加して参りました。

吉田の地に住む人にとっては、この日を中心に1年が回るといっても過言ではない「龍勢祭」。
前日から続いた大雨にもかかわらず、私が早朝秩父に着く頃には雨も上がり、日差しが眩しく会場を照らしておりました。

ちなみに「龍勢」とは、ひと言でいえば、27の流派が伝統的な手法に則って作った、松の筒に多量の火薬を詰めたロケットの事です。
このロケットに「矢柄」と呼ばれる長い竹をくくりつけ、山の中腹にある発射台から15分にひとつずつ、轟音とともに上空に打ち上げられます。
龍のように空高く舞い上がる事からこの名前が付けられました。

見事「龍勢」が天高く打ち上がり、中に仕掛けられたパラシュートが開いて悠然と空を舞い降りてくると、数万人の観客からは惜しみない拍手と喝采が鳴り響きます。

私がこの「龍勢祭」に参加するきっかけは10年ほど前。
たまたま連のひとつの「和田若連」の皆様が、「和田」と「龍」の名前が一緒で面白いからと、当社にお立ち寄り頂いたのが始まりでした。
その場ですっかり意気投合した私は、直後の「龍勢祭」に「和田若連」の一員として参加させて頂き、一発でこのお祭りにハマってしまいました。
以後今日に至るまで、毎年10月第2日曜日は、秩父の地まで足を運んでいます。

前日の雨が嘘のように晴れ上がった快晴のもと、今年も轟音とともに次々と龍勢ロケットが打ち上げられ、ぎっしりと埋まった観客席からは歓声が鳴り止みませんでした。
そんな中「和田若連」の龍勢も、ここ数年で一番と行ってよいほど見事な打ち上げに成功し、1ヶ月に渡る龍勢製作に携わった連の皆様と、私も喜びを分かち合いました。

この「龍勢祭」はまさに「百聞は一見にしかず」、どれだけ言葉で説明しても、本物を観た人でないと分からない迫力と興奮とがあります。
機会があればぜひ足を運んでみて下さい。


写真上:打ち上げ直後、轟音とともに天高く上っていく「龍勢」

写真下:山の中腹の打ち上げ台で「龍勢」の設置作業中。ちなみに一般の方はここまで入れません。

神田将リサイタル2010

2010.10.07

当ブログでも折に触れ登場するエレクトーン演奏の若手第一人者、神田将(ゆき)。
彼の恒例のソロリサイタルが先日開催されました。

場所は今年全面改装された銀座YAMAHAビル7階のヤマハホール。
いざ足を踏み入れてみると、そのスタイリッシュで清潔感溢れる館内に思わず感嘆の声が出てしまいました。

いつも書く事ですが、現代エレクトーンは、以前我々が結婚式などで聴いたあのフカフカした楽器とは全くの別物。
例えば100人近いフルオーケストラのシンフォニーをたった一台で表現してしまうような、高度のシンセサイザーに並ぶ機能と表現力とを持ち合わせた、まさに「ひとりオーケストラ」の名に相応しい楽器なのです。

さて、この日演奏された曲目は以下の通り。

1.幻想序曲「ロミオとジュリエット」 チャイコフスキー
2.美しく青きドナウ シュトラウス
3.アランフェス協奏曲 ロドリーゴ
4.組曲「惑星」より「火星」「木星」 ホルスト
5.幻想行進曲「幕末」 石田匡志 ※初演
6.ラブソディー・イン・ブルー ガーシュイン
7.交響的舞曲 第3楽章 ラフマニノフ

アンコール
・ロンドン・デリー・エア

とにかく素晴らしいコンサートでした。
演奏者と客席とが一体となり、神田さんの運指や息遣いの音までが客席に届き、心地よい緊張感に包まれたステージは、これまでの神田さんのライブの中でも白眉でした。

年間200回以上の演奏会を重ね、どんなコンサートでも一切手を抜くことのない神田さん。
そんな彼が音に乗せた魂を一音残らず聞き逃すまいと、私も必死でした。
最後のラフマニノフの圧倒的な演奏と表現力には、弾き終えた瞬間、思わず「ブラボー!」の声が出ていました。

「今エレクトーンを弾いているたくさんの子供たちの未来のために、私もこれからも頑張っていきます」、そんな神田さんの言葉に胸打たれながら会場をあとにしました。

写真が撮れなかったので、神田さんご本人の当日のブログを紹介します。
10月5日の「神田将リサイタル2010レポート」がそれです。

http://blog.yksonic.com/

「ひやおろし」一考

2010.09.30

今が旬の「ひやおろし」、せっかくの旬なので他の蔵元の「ひやおろし」も機会あるごとに飲んでいます。

先日も出張先の居酒屋さんで店長おすすめの「ひやおろし」を5種類、じっくりと楽しませて頂きました。
また自宅にはこれから封を開ける「ひやおろし」が4本、静かに眠っています(あっという間に空になること必至です)。

さて、その「ひやおろし」、実は酒税法上の厳密な定義はありません。

ただ通常「ひやおろし」とは、冬の厳寒期に搾った新酒をひと夏越してじっくり寝かせ、円熟した味わいとなった秋に出荷するお酒を指します。
加えて、一般的には「純米酒」で、搾った直後のみ「火入れ」を行い、出荷時の「火入れ」は行わない、いわゆる「生詰め」(「生酒」とは違います)の状態で出荷されます。

さて、その「ひやおろし」、お酒そのものが良いことはもちろんですが、それと同じくらい気を使うのが熟成の度合いです。
フレッシュでもいけないし、かといって古酒のように熟成し過ぎてもいけない。
秋に向けて、いかに目標とする熟成具合に持っていけるかというのがひとつの勝負なのです。

各蔵とも常温で寝かせたり、あるいは温度調節をしっかりして冷蔵庫で寝かせたり、それぞれ考えを巡らせます。

ちなみに私は4℃の冷蔵庫で貯蔵しました。
8月に取り出して試飲してみたところ、若干フレッシュ感は残っていたものの、円やかで程よい熟成感に仕上がっていて、ほっと胸を撫で下ろした事を思い出します。

他の蔵元の「ひやおろし」も、それぞれが目指した円熟さに仕上がっていて、それがまた「ひやおろし」の楽しみ方のひとつだと改めて納得した次第です。

そんな「ひやおろし」の飲み方ですが、弊社の「ひやおろし」に限っていえば「常温」もしくは「軽く冷やして(13℃位)」という温度帯をお勧めしています。
例えば「秋口の爽やかな風が通る、朝夕の自宅の玄関や廊下に置いた状態」というのもベストです。
「ぬる燗」もいいですね。
ただ冷やしすぎると甘みや旨みが引き締まりすぎて、「ひやおろし」本来の味わいがちょっぴりしぼんでしまいます。

さあ、いよいよ味覚の秋到来です。
わが街信州上田では、名物の松茸小屋が一斉にオープンし、多くのお客様で賑わっています。
皆様もぜひ日本酒の秋の風物詩「ひやおろし」と共に、秋の食材を存分にお楽しみ下さい。

ページ移動