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もんじゃの名店

2010.09.22

まずはご報告です。
おかげ様で本年度の「ひやおろし」は、1.8L・720mlとも当社の在庫は終了致しました。
お買い上げ頂いた皆様には心より御礼申し上げます。
また、お取引き頂いている酒販店様では引き続き発売中ですので、販売店をお知りになりたい方は遠慮なくご一報下さいませ。

さて、今日の話題です。
この連休を利用して埼玉県の大宮まで行って参りました。
日頃からお世話になっている蔵元・酒販店・地酒専門飲食店の皆さんから懇親会にお招き頂いたためです。

大宮駅で合流し、どんなお店かも知らされないまま連れて行かれたのは、お好み焼きともんじゃの専門店「穂 (みのり)」。
このお店が素晴らしかった!

私、正直申しまして、今まであまりお好み焼きやもんじゃ(中でももんじゃ)を専門店で食べた経験がほとんどなかったのですが、女将や店長自ら鉄板で調理する一品一品がおいしくて、文字通り満腹になるまで食べ尽くしてしまいました。

そして料理と同じくらい感動したのが、社長でもある女将の、お店に対する考え方。
女将も仲間として一緒にテーブルに着いていたので一対一でいろいろとお話ししたのですが、中でも社員教育に言及する場面は心打たれました。

社長である女将の愛情と厳しさを社員ひとりひとりが汲み取り、全員が同じ方向を向いてお店を切り盛りしていく。
そこに至るまでの道のりを、さまざまなエピソードとともに語って下さいました。
確かにお店を切り盛りする20代の店長は、本当にハツラツとして、何よりも表情が輝いていました。

その日は本来は定休日だというのに、我々のテーブルがお開きとなる深夜0時頃までお店は次から次と訪れるお客で溢れ、2回転も3回転もしていた事に感動した次第です。

ちなみにこのお店、大宮店ともう一店、東武動物公園店もあります。
写真を載せたいのですが、先日の落雷の影響で写真のソフトが不調のため、お店のHPを掲載致します。

もんじゃ・お好み焼き 穂(みのり)

http://www.yashiki-minori.com/minori/

「カンパイFES 2010」

2010.09.16

8月26日の当ブログでもご紹介した「カンパイFES 2010」(「信州醸熟和酒の会」主催)が昨日開催され、私もスタッフの1人として参加して参りました。

このイベント、ひとことで言ってしまえば、9月15日午後6時30分、長野県内一斉に長野の地酒でカンパイしましょう!というもの。

目標は10,000人。
この日のために数多くの飲食店、旅館やホテルといった宿泊施設、そして一般の皆様が事前登録して下さいました。

そして迎えた当日。
集計会場となる長野市善光寺前の「日和カフェ」には、早い時間から生放送のリハーサルが入ったり集計の準備を整えたりと、慌しい中にも徐々に緊張感が高まります。

午後6時。
「日和カフェ」では一般のお客様の入場が始まりました。
同じ時間、長野県内の至るところで6時30分の一瞬を待ちわびているはずです。

午後6時25分、テレビの生中継が始まりました。
既に場内のお客様の杯には県内各蔵の「ひやおろし」が注がれています。
そしてアナウンサーがその様子をリアルタイムで伝えています。

午後6時29分50秒。
大きく掲げられた時計を見ながら一斉に秒読みが始まります。
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、カンパイ!!!」
大歓声が湧き上がります。

次の瞬間、スタッフ一同は感激に浸る間もなく、県内各地の登録飲食店へ一斉に電話をかけ、「カンパイ」してくれた人数の集計に入りました。

午後7時半。
集計結果が出ました。
本日6時30分に長野県でカンパイをして下さった人数。

6,744名!!!

感激の数字です。

残念ながら1万人には達しませんですが、これだけの方が時を同じくして、長野の地酒でカンパイして下さったのです。
長野の地酒バンザイ!
そしてご協力して下さった皆様、ありがとうございます!

「カンパイFES」は来年も続きます。
来年の9月15日、今度こそ10,000人を目指して、皆様のご協力をよろしくお願い致します。

カンパイFES 2010

2010.08.26

信州の酒蔵と酒販店の有志により3年前に結成された「信州醸熟和酒の会」(通称「醸和会」)、このたびその末席に私も加えて頂く事になりました。
日本酒の魅力を信州から発信し、その素晴らしさを広く伝えるために様々な活動を繰り広げている「醸和会」、この会に入会させて頂いた事は本当に光栄な事と身の引き締まる思いです。

さて、その「醸和会」が今まさに取り組んでいるイベントが、今日ご紹介する「カンパイFES(フェス)2010」です。

「大切な人と酒を交わす瞬間を一緒に迎えませんか?」
「目指せ!!長野県内1万人!信州地酒で同時多発」

このキャッチコピー通り、長野県にいる1万人を目標に、同日・同時刻に、NTTの時報に合わせて、信州の日本酒で一斉にカンパイするイベントです。

その日時は、ズバリ!
9月15日(水)18時30分。

この瞬間に、事前にご登録頂いた飲食店もしくは個人の皆様を対象に、カンパイした人を即時集計し、1万人を目指します。
集計会場は長野市の「日和カフェ」。
カンパイをひとつのきっかけとして、信州の日本酒のおいしさ、あるいは隣の人とお酒を酌み交わす楽しさを改めて感じて頂けたらというのが、このイベントの狙いです。

参加方法は以下のふたつです。
1.本イベントに参加する飲食店(下記HP参照)に来店し、カンパイの瞬間を迎える。
2.家族や事業所で申し込み、家や会社でカンパイを迎える。

ちなみに私は、このイベントが立ち上がった時にはまだ関わっていなかったので、だからこそ客観的な立場で言えるのですが、この「カンパイFES」を初めて知った時、その着眼点の面白さ、イベントの趣旨の明確さ、そして誰でも気軽に参加できる敷居の低さとそれに反比例しての目標や達成感の大きさに、素直に感動したのを覚えています。

飲食店の皆様、そして個人の皆様、ご登録は9月5日まで受け付けています。
ぜひ下記HPを参考にお申し込み下さい。

9月15日午後6時30分は、長野県内で一斉に、長野の地酒でカンパイして盛り上がりましょう!

信州醸熟和酒の会(醸和会)ホームページ
http://jyouwa.exblog.jp/

これ、飲んだことあります!

2010.08.05

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週刊誌「モーニング」連載中の「神の雫」。
ワインの世界を分かり易く描いた作品として連載開始直後から人気を博し、昨年はテレビドラマ化もされ、その人気は日本だけでなくヨーロッパなど海外にも及んで、今なお好評連載中です。

高名なワイン評論家だった神崎豊多香を父に持つ主人公の神埼雫、そしてカリスマワイン評論家として君臨する遠峯一青。
このふたりが、神崎豊多香が生前に残したワインコレクションを巡って、遺言に書かれた12本の謎の極上ワイン(=「十二の使徒」)の正体を、世界中を駆け回りながら1本1本当てていくというのが大まかなあらすじです。

「第一の使徒」から始まり、それぞれのワインの正体が明かされると同時に、同じワインが市場で品切れを起こすという社会現象をも巻き起こしているこの作品、現在はシャンパンをテーマとした「第八の使徒」の正体がこのたび明かされたばかりです。

その「第八の使徒」のシャンパンの正体というのが、ズバリ、「ジャック・セロス・キュベ・エクスキーズ NV(ノンヴィンテージ)」。
私これ、しばらく前に飲んだ事があります!

ジャック・セロスは、今や押しも押されぬシャンパン界の寵児で、そのうなぎ昇りの人気と共に世界中でオファーが激増、そして値段も高騰の一途です。
このジャック・セロスのシャンパンは全部で6種類あり、中でもこの「キュベ・エクスキーズ」は平均年間生産量わずか150ケース!と、その希少性でも群を抜いています。

さて、私がそんな極上の1本を飲んだのは、このブログでもたびたび登場する上田市内のレストランバー「リビアーモ」。
とはいっても注文したのは私ではなく、カウンターで席を並べた隣のお客様なのでした。

思い起こせば数ヶ月前、この日はカウンターでついつい飲み過ぎて、気が付いたら時刻は既に午前2時。
さすがにもう帰ろうと腰を上げようとしたところに、私とは旧知のそのお客様が入店されました。
しばらくしてその方がシャンパンを所望され、それでは、という事でオーナーから提示されたのがこの「ジャック・セロス・キュベ・エクスキーズ」でした。

このシャンパンがお店のストックとして存在する事自体驚きなのですが、更に驚く事に、そのお客様はその申し出を快諾。
かくして1本の「ジャック・セロス」が世に解き放たれました。

そして嬉しい事に、せっかくだからと私にもおすそ分けの1杯が回ってきて、ただただ感涙に咽ぶ私。
シャンパングラスの中で輝く、その泡立つ黄金色の液体をいとおしむ様に眺めつつ、時間を掛けてじっくりと、その珠玉の一杯を最後の一滴まで飲み干しました。

宝石のような泡立ち、そして口に含むとねっとりと舌を包み込む、優しく繊細かつ柔らかな味わい。
これがまさにあの「ジャック・セロス」なのかと、酔った頭を瞬時に冷静モードに切り替えて、このおいしさを自分の記憶に叩き込もうと懸命でした。

そして先週の木曜日。
「モーニング」を開いて、「神の雫」の「第八の使徒」として件のシャンパンが載っているのを見て、感動とともに私はすぐさま「リビアーモ」のオーナーに連絡を入れたのでした。

こんな酒屋もある。

2010.07.28

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今日は一軒の酒屋さんをご紹介します。
タイトル通り「こんな酒屋もある」。
神奈川県横須賀市にある「日本酒専門店 Sake 芯」がそのお店です。

こちらのお店、実は店舗がありません。
店主の松尾さんのご自宅の一室、そこがそのまま「試飲室」であり、そして「お酒売り場」なのです。

先日初めてこちらのお店を訪問しました。
京浜急行の横須賀中央駅で下車、坂道が続く閑静な住宅街を歩くこと約10分、左右を見渡しながら注意して歩いていると、普通の家の玄関の脇にひっそりと掲げられた「Sake 芯」の看板を見つけました。
ここに来ようと思わなければまず見つけられない、そんな立地です。
ようやく辿り着いた安堵感と共にベルを鳴らすと、店主の松尾伸二さんが出ていらっしゃいました。

松尾さんに案内されるままご自宅の2階に上がり、すぐ脇の一室に入ると、そこは普通の和室。
1人掛けの椅子と、机を挟んで2人掛けのソファがすぐに目に入ります。
しかしこの和室こそが、松尾さんがお客様をお迎えし、納得のゆくまで試飲と対話を繰り返した上でお気に入りの1本を選んで頂く、いわば接客の場なのです。

松尾さんがこのお店をオープンさせたのは今年の1月。
それまで長年の間、大の日本酒愛好家だった松尾さんは、どうしてもお酒を扱う仕事に携わりたいという思いから、昨年ついに脱サラして酒販免許を取得(この行動力!すごい事です)。
そしてその際に選ばれたのが、商品陳列に頼らず、あくまでも対話と試飲とを最優先したこのスタイルだったのです。

しばし酒談義に花が咲いたあと、それではせっかくだからと松尾さんはお盆に乗ったいくつもの利き猪口と、そして部屋の片隅の冷蔵庫から試飲用のお酒を何本も出して下さいました。
恐縮しながらも、松尾さんが選ばれた極上の1本を次々と堪能。
どのお酒も個性に溢れ、そして松尾さんの愛情に溢れている事がよく分かります。
これらのお酒を松尾さんと語りながら味わっているうちに、気が付けばいつの間にか「Sake 芯」ワールドにどっぷりと浸かっている自分に気が付いたのでした。

ちなみに部屋の片隅の冷蔵庫はあくまでも試飲用のお酒を冷やしておくためのもので、販売用はご自宅の隣にプレハブ冷蔵庫がデン!と鎮座しております。
駐車場の奥に置かれたこのプレハブ冷蔵庫を見た時は正直驚きました。
ちなみにこちらは、生酒が多いために常時-5℃に設定されているそうです。

楽しいひとときはあっという間に過ぎてしまいます。
そろそろお暇しようと席を立ったところ、思いも掛けない嬉しいお申し出を頂きました。
私が横須賀出身のⅩ-JAPANのHIDEの大ファンで、以前横須賀市内にあったhide Musieumにも足を運んだ話を覚えていて下さって、海岸沿いにあったそのミュージアム跡地まで車で案内して下さったのです。
実のところ、せっかく横須賀まで来たのだから、帰りにこの場所に立ち寄ってみようと思っていたものですから、あまりにもタイミングの良いお誘いに感激する事しきり。
車を降り立ち、見渡した跡地は当時の面影は全くなく、それでもここには確かにあのhide musieumがあったのだという感慨で、しばらくの間胸が熱くなったのでした。

写真:店主の松尾伸二さんと「試飲室」兼「お酒売り場」

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