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「ららら♪クラシック」

2019.01.19

こころのところ、ついチャンネルを合わせてしまうのがNHK Eテレ放送の「ららら♪クラシック」。

俳優の高橋克典(個人的には「アウトレイジ・ビヨンド」の殺し屋役が大好き)がナビゲーターとなって、ゲストと共にクラシックを楽しく、そして分かり易く解説します。

昨夜は「最強の音楽家」と題して、モーツァルト・バッハ・ベートーベンが特集されました。

この3人のどこが偉大なのか、そして音楽史にとのような影響を与えてきたのか、知らなかった基礎知識を平易に教えてくれます。

そして演奏されるのも、毎回大好きな曲ばかり。

昨夜はモーツァルト 交響曲41番「ジュピター」。
バッハ「ミサ曲ロ短調」。
ベートーベン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」。

「ミサ曲ロ短調」はバロックの中でも珠玉の声楽曲で大好きだし、「皇帝」は昨年5月の音楽の祭典「ラフォル・ジュルネ」でライブに行ったばかりだし、聴いていて心踊ります。

ちなみに前回のテーマはヘンデルのハレルヤ・コーラス」。
実は私「ハレルヤ・コーラス」は数え切れないほど歌っていて、この曲が入っているオラトリオ「メサイア」は座右の1曲といっても過言ではありません。

その「ハレルヤ・コーラス」の初歩的な、しかしあまり知られていない魅力や秘密が「そうだったのか」という驚きと共に次々に語られました。
曲中に「ハレルヤ」という言葉が60回出てくるとか。

加えて解説役として出てきたヘンデル評論家は妻の高校時代の先輩。
また一歩、番組が身近に感じられたひとときでした。

話は飛びますが、今、私が車の中で毎日聴いているのはリムスキー・コルサレフの交響曲組曲「シェヘラザード」。

コルサレフはムソルグスキーをはじめとした「ロシア5人組」のひとりです。
そして「シェヘラザード」とは「千夜一夜物語」の語り手で、タイトル通り「千夜一夜物語」のストーリーが壮大かつ繊細に、45分に渡って演奏されます。

春になったら、この曲が演奏されるコンサートに招待されています。

佐藤優の魅力

2018.12.22

東京地検特捜部によるカルロス・ゴーン氏の再逮捕が話題になっています。

そのニュースを見て、思わず書架から引っ張り出して再読したのが、佐藤優著「国家の罠 外務省のラスプーチンと呼ばれて」です。

佐藤優氏は外務省でロシア担当だった2000年、政治家の鈴木宗男氏との関係に絡む容疑で東京地検特捜部に逮捕されました。
その後、500日以上に渡る拘留と特捜部による取り調べの様子を詳細に記したのが本書です。

当時の日本とロシアを巡る政治情勢、それを取り巻く外務省(登場人物はすべて実名)の対応、そして拘置所での特捜部とのやり取りが圧倒的な筆致で描かれています。

これを読めば特捜部とは何かがよく分かります。
そしてこの本は、ノンフィクションの魅力・凄みを存分に体感できる一冊です。

佐藤優氏は、同志社大学神学部大学院を卒業し、チェコの神学を学びたいがために外務省に入ったという経歴の持ち主です。

結局、執行猶予付きの有罪判決を受けた佐藤氏は外務省を退職し、その後、執筆や講演活動に専念して現在に至ります。

彼の哲学的思考とインテリジェンスに裏付けされた数々の作品は知的好奇心に富み、どの本も一気読みの面白さです。
彼の新作が出版されたのを知ると、その都度購入してしまう毎回です。
ただ、佐藤氏的に言えば、ヘーゲルをなかなか読み解けない私はまだまだだと凹んだりもしますが(笑)。

ちなみに彼はロシア担当だっただけあって相当な酒豪で、ウオッカを何本飲んでも酔わないそうです。
その反面、執筆の際は甘味を食べまくったり、大の猫好きだったりと、楽しい人物像にも事欠きません。

それと「週刊新潮」のカラーページで、西原理恵子と共載している「まさる&りえこの週刊鳥頭ニュース」は必読です。

お帰りなさい。

2018.12.01

先日は大切な方と打ち合わせのため、日帰りで東京出張でした。

場所は落ち着いて話ができる、渋谷のCホテルのラウンジ。

実はここ、しばらく前にも書いた、フロントレセプションのチーフの男性Tさんが異動した途端、一気にサービスの質が落ちて、以来パタリと宿泊を止めてしまったホテルです。

今回、フロントの前を通った時、たまたま手が空いていた女性スタッフに、そのTさんはどこのホテルに異動したのか改めて問い合わせてみたところ、「Tはこちらに戻ってきております」と驚きの答え。

「呼んで参りましょうか?」というその女性のお言葉に甘えて待っていたところ、しばらくして彼女はバックヤードから戻ってきて「申し訳ございません。Tは今、席を外しているようです」との事でしたので、「名刺だけお渡し下さい」とお願いしてラウンジへ向かいました。

数時間後。
打ち合わせも一段落してラウンジを出たところ、正面で待っていて下さったのは、そのTさん。

懐かしさに駆け寄って、ご挨拶しながら話に花が咲きます。
Tさんが異動されて以来宿泊しなくなった事を理由を添えて詫びると、「こちらもご満足頂ける体制をしっかり整えます」とのお言葉を頂きました。

でも、我々がラウンジを出たところで待っていて下さったという事は、たぶんTさんは、我々が出る頃合いを見計らって伝えるよう、店内のスタッフに連絡を入れていたのでしょう。

ちなみにTさんは、我々がエレベーターを降りてフロントの前を通る時も、待ち構えていてお見送りをして下さいました。
これこそホテルサービスの真髄。

再訪を期してホテルをあとにした、心地よいひとときでした。

ヘンデル「ソロモン」

2018.11.10

欲しいものがあればネット通販で気軽に入手できてしまう昨今。
久々にレコード屋(?)さんでCDを買いました。

ヘンデル作曲 オラトリオ「ソロモン」。

オラトリオとはバロック音楽の形式のひとつですが、オペラとは違って演劇的要素を含まずに、演奏・独唱・合唱でひとつの物語を表現します。
代表的なものとして、ヘンデル「メサイア」やバッハ「クリスマス・オラトリオ」等があります。

で、今回の「ソロモン」。
妻の高校時代の恩師が、来年の1月に浜離宮朝日ホールでこの曲の演奏会のプロデュース&指揮者をするという事で、妻も行くことを決意。

しかし得てしてオラトリオは長いという例に漏れず、この「ソロモン」も全曲通しで演奏時間は3時間。
まずは曲をしっかりと聴き込んで予習をしていこうと、妻にCDの購入を頼まれたのでした。

とろこが決してメジャーな曲とはいえないこの「ソロモン」。
通販でも見当たらない。

そこで先日出張した折に銀座に立ち寄り、まずはYAMAHAに入るも在庫なし。
次の山野楽器でも膨大なヘンデルのCDが並ぶ中で見つけられず、ついにはお店のスタッフに聞いて、ようやく棚の片隅にひっそりと並ぶ「ソロモン」を発見したのでした。
分厚いパッケージは輸入物の3枚組みで、5,000円(税別)でした。

ここまで苦労して入手したのだから、妻よ、しっかりと予習していってくれよ。

ところで私の意外な過去で、大学時代から卒業したあとも数年間、毎年12月にサントリーホールでヘンデル「メサイア」を歌っていた事があります。
東京女子大学の毎年恒例の定期演奏会で、男声がいないため、二期会や東京芸術大学の男声に混じって歌っていました。

有名な「ハレルヤコーラス」を含む全曲を、約3時間掛けて歌い上げると本当に心が洗われる思いで、ステージに上げて頂くことに感謝の気持ちでいっぱいでした。
ただし、私自身は歌は下手である事を付け加えておきます。

バースデーカード

2018.10.27

東京のホテルに泊まったら、机の上に私の名前入りのカードと洋菓子が置いてありました。

何かと思ったら、私の誕生月のプレゼントでした。

カードの内側には、印刷された文字で

「お誕生日おめでとうございます。
あなたの毎日が幸せにあふれた日々でありますように。

                    〇〇ホテル
                    宿泊支配人
                    〇〇 〇〇」

と書かれていました。

でもこれって素直に喜べるサービスかと言われれば、定型化されただけのマニュアルに過ぎず、驚きはしましたけど、過度の嬉しい思いは湧きませんでした。

以前、私がもうひとつ都内で定宿にしていたホテルでは、部屋に入ると、顔馴染みのフロントレセプションの男性による手書きのカードがいつも置いてあって、たった一文のその「ウエルカム」の思いに毎回心が暖かくなったものでした。
ただその男性が系列の別のホテルに異動したあとのサービスの落差に愕然として、以後そのホテルには泊まらなくなってしまいましたが。

また、かなり前ですが、水天宮のロイヤルパークホテルに泊まった時の出来事です。

遅い時間にチェックインして部屋に入ったところ、冷蔵庫の横には、前の客が書いたままのドリンクのチェックシートが残っています。

少し迷った末にフロントに電話をして事情を話し、「決して気持ちのいいものではないのでお伝えだけしておきます」と言って電話を切りました。

部屋のベルがなったのはその直後でした。

ドアを開けると、山盛りのフルーツが乗ったワゴンを押した男性が立っています。

驚いたのはその山盛りのフルーツに対してではありません。
ワゴンを押してきたのが、ロイヤルパークをサービスに定評のあるホテルとして確固たる地位に築き上げた中村支配人、その方だったからです。

写真では見知っていたあの中村支配人が、たかがこれだけの電話に対して、自らワゴンを押して来て下さるとは。
「支配人 中村」のネームプレートの眩しさに感動しながら、心のこもった支配人のお詫びの言葉を胸に焼き付けていた私でした。

最初のバースデーカードも、支配人直筆の署名ひとつ、あるいは手書きの「おめでとう」の言葉ひとつあれば、随分違ったものになっていたでしょう。

結局は、人の心を動かすのは「物」ではなく「人」なんですよね。

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