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JETRO訪問

2008.06.12

「JETRO(日本貿易振興機構)長野事務所」へ行って参りました。

この度、ヨーロッパの某国へ弊社のお酒を輸出できないかというお声掛けを頂きました。
しかしこれまで輸出実績がない私としては手続き等を含めてどこに相談すればいいのか皆目見当が付かない毎日。
もちろん「JETRO」の存在は知っていましたし、今回ホームページもしっかりチェックして必要な情報はそれなりに入手したのですが、「JETRO」に直接相談するという事はある意味「雲をつかむような話」で、全く考えもしませんでした。

いろいろな方に、具体的には「通関手続きの代行業者」が身近にいらっしゃらないか伺ったのですがなかなか結果に結び付かず、そんな折に相談に赴いたのが、いつもお世話になっている地元の「上田商工会議所」でした。
「灯台もと暗し」とはよく言ったもので、ここで担当の方が調べて連絡を取って下さったのが「JETRO長野事務所」。
しかも運のいい事に、1日2組限定で定期的に開催している「輸出実務個別相談会」がちょうど数日後にあり、電話をしたところその日はまだ空いているとのことですぐに予約を入れました。

そして当日。
時間通りに事務所に伺うと、スタッフの女性が丁重に応対して下さり、すぐに相談用のテーブルに通されました。
待つ事数分、今回相談をさせて頂く担当の方が見えられました。
実務経験を豊富に持つ「貿易アドバイザー」の男性の先生です。

それからみっちり2時間、輸出入に関する初歩的な知識から始まって、輸出の流れ、必要な申告や手続き、取り引きに当たっての注意点、そして今回の対象国へお酒を輸出する場合の具体的なアドバイス等、本当に懇切丁寧にご説明頂きました。
私からの稚拙な質問にも分かり易く噛み砕くようにご回答頂き、私の理解が及ぶまでとことんお付き合い下さいました。
何よりもアドバイザーの先生が、今回の輸出の件を後押しして応援して下さっている、そのお気持ちが話のそこここに感じられて、それが何より嬉しく感じました。

帰り際、御礼の言葉とともに頭を下げる私に、お見送りも兼ねて逆に深々とお辞儀をして下さっているスタッフの女性を見ながら、相談会の内容に留まらず、今回初めて訪問した「JETRO」という組織のホスピタリティの高さを深く認識させて頂いた次第です。

カップ酒

2008.06.05

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写真は弊社のカップ酒です。
しばらく前にこの「龍」のデザインに一新しました。
おかげ様でこのラベルに変えてから、私の売る気も違ってきたのでしょう、売れ行き好調!です。

デザインして頂いたのは、東京の吉祥寺に会社を構える「JAP工房」のデザイナー、YOU-KOさん。
YOU-KOさんは数多くのロックアーティストや映画の衣装をデザインされ、その世界では有名な方です。
昨年12月のこのブログにもご登場頂いており、「JAP工房」さんにはリンクも貼らせて頂いております。

以前このデザインをプレゼントして頂いてから、どこかで使う機会を大切に伺っていたのですが、高級なお酒よりもあえてカップ酒に使う事を思い立ち、ご相談したところご快諾頂いたので、今回のラベル刷新と相成りました。

YOU-KOさんのご友人が信州のお土産として買っていかれた上田のカップ酒5本セットの中にこのカップが入っていて、そうと知らずにYOU-KOさんご本人にプレゼントされたというエピソードもあります。

次回はその「JAP工房」をご紹介致します。

愛知の清酒

2008.05.26

先々週、研修旅行で赴いた愛知県に敬意を表して、夜の晩酌用に愛知の酒が並んでいます。
列挙すると
・義侠 純米原酒70% 山田錦100%
・義侠 純米原酒60% 山田錦100% 生酒
・蓬莱泉 純米吟醸 和(わ)
・蓬莱泉 山廃純米 碌(ろく)
・醸し人九平次 純吟雄町 精米歩合50%

これらがずらりと並んで食卓を飾っています。
普段から、夜の晩酌はできるだけいろいろな蔵元さんの酒を飲むようにしています。
そうすると楽しいですし勉強にもなりますし、刺激もたくさん頂きます。

アイレイの新蒸留所

2008.05.20

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昨夜、上田市内のバー「D」へ行き、大好きなアイレイモルト・ウイスキーを頼みました。
普段は「アードベッグ」「ラフロイグ」「ボウモア」といった、どちらかといえば有名銘柄にかたよって注文しているので、この日は「ちょっと変わったものを」とリクエストしたところ、「素晴らしいものが入ったんですよ」とオーナーが持ってきてくれたのが写真の1本、その名も「キルホーマン ニュースピリット」です。
もちろん私も初めて聞く銘柄でした。

以下はオーナーの受け売りです。
キルホーマン蒸留所は2005年6月にアイレイ島西部にオープンしたばかりの、出来立てほやほやのディスティラリーです。
オープン当初から大変な人気を博し、この「ニュースピリット」も、ボトリングされて出荷されるや否や瞬く間に完売してしまい、今日出されたのはその中の貴重な1本との事でした。

ちなみに「ニュースピリット」とは、ウイスキーを蒸留したあと、樽に寝かせることなくすぐに瓶詰めしたもので、樽熟していないので色はもちろん無色透明です。
ラベルの表示を見ると、「蒸留年月日 07.12.20/瓶詰め年月日 08.02.07」となっていましたから、まさに蒸留し立てをボトリングした事が分かります。

まずストレートで香りを嗅ぐと、アイレイの特徴である、海草を思わせるヨード臭がガツンと鼻腔を突いて、しかもこれがかなり強烈です。
このヨード臭と、ニュースピリットならではのピーティで荒々しい香りとが2本立てになって鼻を刺激します。
この香りにハマると、アイレイウイスキーの虜になってしまうんですよね。
味わいながらオーナーに伺うと、アイレイで最もクセのあると言われる「アードベッグ」よりも更にクセがあるとの事・・・うーん、分かる気がします。

続いてグラスに水を数滴垂らして味わうと、今度は先程のヨード臭や荒々しさがまろやかになって優しく口中にまとわり付きます。
個人的には、ストレートもいいですが、こちらの飲み方のほうが、よりこのニュースピリットの真価が味わえる気がしました。
最後は、空になったグラスに鼻を突っ込み、香りの名残りまでしっかりと楽しみました。

遠くスコットランドの地で、この時代にあえて新しい蒸留所を立ち上げたオーナーに対して敬意を表しながら、新しいブランドとの出会いと味わいを堪能したひとときでした。

愛知のふた蔵

2008.05.15

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長野県酒造組合青年部(若葉会)の研修旅行へ1泊2日で行って参りました。
毎年この時期、全国各地の蔵元を訪問して勉強させて頂くのですが、今回目指したのは愛知県。
お伺いしたのは「義侠」の山忠本家酒造、そして「蓬莱泉」の関谷醸造株式会社、どちらも今大変勢いのある蔵元です。

蔵内の設備等も大変勉強になりましたが、それ以上に学ぶ事が多かったのがやはり経営方針や今後の方向性といった蔵元の考え方です。
ふたつの蔵元の考え方はある意味対極に位置していました。
しかし、風潮に流されずに我が道をしっかりと進み、結果として多くのファンを獲得し、そしてしっかりと日本酒を売っている姿勢はどちらも同じで、大いに勉強になり何よりたくさんの刺激をもらいました。
不況だ何だと言っているうちに他にやる事は山ほどあるだろう、改めてそんな事を痛感した2日間でした。
(写真は山忠本家酒造)

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