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新宿ピカデリーの思い出

2022.02.26

まずはご案内です。
「和田龍登水(とすい)」の新酒は、第1弾の「山田錦」もしくは「ひとごこち」が3月中旬以降のリリースを予定しています。
詳細が決まりましたらまたご報告致します。
今しばらくお待ちください。
なお昨年分の在庫は、全種類とも数ケースあるいは数本残っています。
また本年度分の「和田龍 純米搾りたて生原酒」の新酒は、当社の在庫は完売しました。
お取扱い店はじめ、ご不明な点は遠慮なくご一報ください。

さて、今日の話題です。

思い出深い映画館はたくさんあります。
そのうちの1館が、今のシネコンになる前の、旧新宿ピカデリー。
東京を代表する巨大な映画館でした。

先日WOWOWで「北斎漫画」が放映されていて、浪人時代に新宿ピカデリーで観たあの日の様子や空気の匂いが、懐かしく蘇ってきました。
当時全盛だった「太陽にほえろ!」の露口茂が着物姿で若い女の子にいやらしく迫るシーンがあって、「あの山さんがエロい!」と衝撃を受けたことを今でも忘れません。

新宿ピカデリーの大スクリーンで観た中のトップ2はと問われれば「スーパーマン」シリーズと「キリング・フィールド」を挙げます。

「スーパーマン」シリーズは、ジョン・ウイリアムズのあのテーマ曲とともにオープニング・クレジットが流れる冒頭がただただダイナミックでカッコよくて(「スターウォーズ」と同様と言えば伝わるでしょうか)、「今自分は映画館で映画を観ているんだ」という感動に酔いしれる事が出来た毎回でした。

「キリング・フィールド」はオールナイト上映で観ました。
終電が無くなって朝までの時間潰しで入ったはずが、ポルポト政権下での実話をもとに撮られた映像の圧倒的な迫力で眠れなくなるどころか、ラストシーンでは「イマジン」を聴きながら、あまりの衝撃と感動とで椅子に叩きつけられたまま、立てなくなっている自分がいました。

そうそう、あの頃の東京の映画館って、特にロードショー(懐かしい言葉・・・)専門の劇場はどこも共通の匂いがありましたよね。
鼻孔をくすぐる花の芳香剤の香り。
今もしっかり覚えています。
チケットを買って館内に入った瞬間にあの香りを嗅ぐのが大好きでした。
ああ、自分はこれから映画を観るんだなって実感が出来て、心が躍りました。
映画と映画館って、思い出はセットですよね。

※訂正

後日、録画した「北斎漫画」を観たところ、私が新宿ピカデリーで観たのは「ええじゃないか」の間違いであることが判明しました。
観ながら、露崎茂が全然登場しないので訝しく思い、ハッと気が付きました。
同じ江戸時代の実在の人物と出来事を描いた映画ということで、記憶違いをしていました。