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飛び込み営業

2015.05.22

今日、飛び込み営業が2人続きました。

どちらも買うことはできませんでしたが、最近は営業といえば電話かメールがもっぱらの中、わざわざ足を運ぶ営業が新鮮で、会社の指示とはいえその心意気を思わず褒めてしまいました。

飛び込み営業といえば大阪での修行時代を思い出します。

購買心理を学ぶ時間があって、セールスのトップを極めた講師からお客様の購買心理を叩き込まれました。

一連の講義の最後の日、「みんなちゃんと頭に叩き込んだか?」
「はい!」
「本当に覚えたな!」
「はい!」

翌朝、我々14名の前にずらりと並んでいたのは醤油のびん。

「よし。みんなちゃんと購買心理を頭に叩き込んだという事だから、今日は飛び込みでこの醤油を売ってこい!ただしチラシやPOPは一切使用禁止!言葉だけで売り切ってくるように!」

各自醤油を2本ずつ持たされ、吹田の街に飛び出します。
しかしこのたった2本が売れません。

家のベルを鳴らして、インターホンで「醤油の訪問販売なんですが・・・」と言った途端すぐに切られるその連続。
しかも慣れない大阪弁で容赦なく言い返されるものですからダメージは倍です。

どれだけ断られ続けたか、でも段々とコツは分かってきました。
まず一軒家よりもマンションやアパート。
隔てるのはドア1枚なので、直接話せる機会が格段に増えます。

あとは叩き込まれた内容を忠実に、慌てずに、誠実に。
そして半日経って、1本売れた時の喜びといったら。

2本売り切って戻ると、既に戻っている者、そしてあとから戻ってきた者。
でも全員が完売です。
講師から「よくやった」と褒められて、あの時の2本でたった千円ちょっとの売り上げの重みは忘れません。

今回も飛び込み営業の2人の姿を見ながら、あの頃を懐かしく思い出したひとときでした。