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驚愕のスパゲッティ

2012.12.26

スパゲッティが好きです。
まあ、嫌いという方はそんんなにいらっしゃらないとは思いますが。
今日はそんなスパゲッティの楽しい(?)思い出です。

学生の頃、私が利用していた品川駅の近くにBというお店がありました。
メニューは全てスパゲッティ、価格は1,000円前後という、いわゆる街のちょっとオシャレなスパゲッティ屋でした。

その中の最も安いメニューとして、そのお店の名を冠した「Bスパゲッティ」というのがありました。
そして驚くことに、その1品だけが、何と「お代わり自由」!
学校からの帰宅途中に初めてそのお店に入った我々貧乏学生は、その文字に魅せられて、迷う事なく「Bスパゲッティ」を注文したのでした。

「Bスパゲッティ」、値段は確か780円だったと思います。
それでも当時の学生の懐具合からすれば高嶺の花の価格です。
はてさて、どんなスパゲッティが登場するだろう、そう胸をときめさせながら待っていた我々の前に現れたひと皿は・・・。

ソースも何もかかっていないただの麺。

しばし呆然・・・これは何かの冗談なのか。

いえいえ、決して冗談ではなかったのでした。
ソースなしの茹で麺を、隣に置かれた粉チーズとタバスコだけで食べなさい、これが「Bスパゲッティ」の正体だったのです。
これを食べ放題ったって、そんなに食べられるわけないし。

しかもこれで780円?
高いし。

仕方なく我々は、せめて元だけでも取ろうと心の中で泣きながら、粉チーズを大量に振りかけて、ほとんど味のない茹で麺に果敢に挑んだのでした。
それでもせいぜい3杯が限度でしたが。

ほどなくして我々は、ひとりが「Bスパゲッティ」を頼んで、もうひとりが普通のスパゲッティを頼み、そのソースを分けてもらうという裏技を覚えました(当時のスタッフの皆様、すみませんでした)。
また、ひとり何杯食べられるかという、「大食い選手権」の原点のような事にチャレンジしたりもしました。
何だかんだ言って、Bに結構通い詰める我々がいました。

でもそんなBもほどなくして姿を消しました。
お客様は結構入っていたと思ったのですが。

懐かしの「Bスパゲッティ」、今でも忘れられない思い出です。
それにしても、一体誰がどうやったらあんなメニューを考え付くのでしょう?