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真夏の晩酌

2009.08.22

残暑厳しい今日この頃、しかし暑さに強い自負がある自分としては吹き出る汗も何のその、動けば動くほど減量にも繋がると前向きに考えて肉体労働に勤しむ毎日です。

ちなみに私専用の軽トラックはエアコンがありません。
それでも両窓を開けて走れば問題なし。
暑くなければ夏ではないと、上田近辺を連日快走しています。
窓を開けて右腕を窓枠に掛けて運転しているので、右腕だけが真っ黒に日焼けしています。

でも思えば、今年の夏は例年に比べてかなり涼しかった気がします。
昨年までは、仕事に向かうために早朝に自宅の玄関を出ただけで「あぢーっ」と叫ぶ日も多かったのですが、今のところ今年はそんな日は数えるほどです。
8月上旬までは例年になく雨も多かったですしね。

そして季節に関わらず、仕事のあとの楽しみはやっぱり夜のお酒。
晩酌用に用意してある他の蔵元のお酒をずらりと並べて、一日の疲れを癒しながら杯を重ねる時間は至福のひとときです。
夏は冷蔵庫に四合瓶を何本も詰め込むので、場所を取って妻に怒られています。

いろいろなお酒を飲ませて頂いて、最近改めて思うのは「飲み飽きしない」という事の大切さです。
バランスの取れた味わいで、するすると喉を通り、飲み込んだ瞬間についもう一杯手が伸びる、そんな絶妙なお酒に出会った時は素直に感動します。

でも「飲み飽きしない」お酒というのは、決して「淡麗辛口」とイコールではないんですね。
確かにサラリと軽快ですいすい飲めるお酒は何杯も行けますけど、それは「飲み飽きしない」というよりは「飲み易い」といった表現が合うお酒です(もちろんそのようなお酒も必要不可欠です。特に日本酒をこれから飲み始める方々のためには)。

「飲み飽きしない」お酒というのはもう少し幅が広がって、香りも味わいもしっかりある上で、甘味・苦味・酸味・旨味等のバランスがよく、そして何よりキレ(とても大切です!)があってスッと喉を通っていく。
そしておいしさを楽しんだあとはその余韻だけが口の中に心地よく残って、つい次の一杯に手が進んでしまう、そんな表現がぴったりのお酒だと思います。

先日も日頃から大好きな北陸の蔵元の、その中でも一番好きな純米吟醸を口にして、まさにそんな思いを新たにしたところです。
この蔵元は、どのお酒を飲んでもその蔵元のお酒だと分かる事にまず感動するのですが、その日も封を開けて、他のお酒と一緒に飲み進めながらも、そのお酒だけはいつの間にかほとんどカラになってしまった事に気が付いて、いい意味で愕然としました。
知らず知らずのうちに杯を重ねているんですね。
そして今でもその香りや味わいはしっかりと蘇ってきます。

酔った頭で我に返り、ビンを見つめながら「うーん」と唸ったままただただ感動、日本酒の魅力に改めて酔いしれた一瞬でした。
そのあとすぐに潰れましたけど。
気が付いたら茶の間で大の字になったまま午前3時・・・いつもの事です。