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「ゴーン・ガール」

2020.04.21

家飲みが続く毎日。
先日の日曜日はデヴィッド・フィンチャーの「ゴーン・ガール」を観ました。

デヴィッド・フィンチャー。
類に漏れず、私もデビュー作の「エイリアン3」に失望し、しかし次作の「セブン」に狂喜乱舞したひとりです。

そして「ゴーン・ガール」。
今や監督の名前で観るひとりなのに、公開当時は映画館で見逃し、今になってようやく重い腰を上げたという体たらくです。

傑作でした。
面白かった!
☆☆☆☆☆です(5点満点)。

冒頭ではこの物語でどうやって2時間30分を持たせるのだろうと訝(いぶか)しがっていた自分を、見終わった今、恥じています。
緊迫感に満ちた独自の映像、息をもつかせぬストーリー展開、そして予想だにしなかったクライマックス。

「そう来たか」と呟いて呆然とエンドクレジットを眺めながら、スタンリー・キューブリックの「アイズ・ワイド・シャット」を思い出していました。
この二作に共通項はないのですが、さらりと重いラストシーンの衝撃が類似していて・・・。

ちなみに当時「アイズ・ワイド・シャット」を観た映画館では、ガラガラの館内で、成人映画扱いで18R指定にもかかわらず女子高生のグループがど真ん中で固唾をのんで(というのは私の想像ですが)観ていた光景が思い出されます。
トム・クルーズとニコール・キッドマン夫妻の演じる夫婦も白眉でした。

それにしてもデヴィッド・フィンチャー、やっぱりいいわぁ~。
何よりも(抽象的な言い方だけど)エッジが立った映像美がいい。
どのシーンも観終わったあとから残像として残り、心の緊張が積み重なっていく。
折り畳むようなストーリー展開と相まって、唸らずにはいられません。

という訳で往年の名作を求めて、先日もAmazonで安かったので「ダーティハリー」全5作のコンプリート版を予約してしまいました。
いつ観られるのかは定かではありませんが、とりあえず見つけたら買っておく、の姿勢です。