記事一覧

長野の酒メッセin東京2010

2010.05.23

ファイル 169-1.jpg

写真:会場30分前の場内


去る5月19日、今年で7回目となる「長野の酒メッセ in 東京2010」がグランドプリンスホテル赤坂で開催されました。
長野県内から約60の蔵が出展し、各々のブースで自慢のお酒の数々がお客様に振る舞われました。

そして弊社は実は今年が初参加。
これまでにも東京のお客様からは、何で和田龍酒造は出展しないのかとお声掛け頂いていた事がたびたびだったのですが、今年出展に踏み切るきっかけとなったのは、ひとえに新酒の出来栄えが素晴らしかったから。
特に今年で発売から5年目を迎える「登水(とすい)」は、「吟醸酒」「純米酒」どちらも私が求める方向性として納得できるお酒が出来上がってきたので、ぜひ多くの皆様のご意見を聞いてみたいと、大海へ飛び込む思いで出展を決めたのでした。

そんな訳で、今回出品したのは「登水・吟醸酒」と「登水・純米酒」の、あえて2種類だけ。
少数精鋭のラインナップで皆様の忌憚のないご意見を頂くべく、緊張の思いで当日を迎えました。

午後1時会場。
最初は暇で手持無沙汰だった弊社のブースにも、しばらくするとちらほらとお客様がお見えになるようになり、少しでも自分の思いを伝えようと説明を繰り返しているうちにお客様の数はどんどん膨れ上がり、私と妻のふたりでは応対が間に合わないほどの慌しさとなりました。
でも忙しさにかまけてお客様のグラスにただお酒を注ぎ、飲んで頂いてさようなら、それでは何の意味もないと思い、すべての皆様と少しでもお話ししようと自分なりに精一杯お声掛けして、私の説明を聞いて頂きました。

嬉しかったことがたくさんあります。

まず、たくさんの方から名刺を頂いたこと。
正直申しまして、何せ初めての出展であまり自信がないものですから、お客様から望まれた時だけ名刺をお渡ししようと密かに思って会に臨んだのですが、蓋を開ければ多くの皆様が名刺交換をして下さり、その一枚一枚がこの日の私の大きな財産となりました。
今でもその名刺を眺めると、そのお客様と話した一瞬一瞬が鮮明に蘇って参ります。

ふたつめ。
我々のブースを2度3度と繰り返し訪れて下さったお客様がたくさんいらした事。
一度お話ししたお客様がしばらくしてまた戻って来られた時というのは、少しでも弊社のお酒を気に入って下さったかあるいは関心を持って下さった証拠と勝手にひとりごち、それをその都度心の励みにしておりました。
同じお客様と何度もお話ししているとだんだん気心も知れてきて、ついプライベートな話題にまで及んで花が咲くという楽しさも味わうことができました。

みっつめ。
知っている方は誰も見えないだろうという事前の予想に反して、驚くほど多くの顔見知りの皆様がお越し下さったこと。
中には、日頃東京でお世話になっている飲食店の常連のお客様で、私はよく存知上げている反面、先方は私のことは知らないだろうと思っていた皆様が名指しで次々に来られて、感激する場面もしばしばでした。
自分は多くの方々に支えられていると思った一瞬でもありました。

夕方から会は一層賑わいを増し、続々と来場されるお客様との会話で息を付く間もないほどの忙しさです。
でも楽しさが先行して、まったく疲れを感じないんですね。
そして午後8時、場内に「蛍の光」が流れてきて終了の時間が来たことを知りました。
本当に充実してあっという間の7時間でした。

この日最後のお客様となった、やはり今日何回も弊社のブースを訪ねて下さった若い女性を名残り惜しみながらお見送りして、私にとっての初めての「長野の酒メッセ in 東京」が無事お開きとなりました。

念のためかなり多めに持っていったお酒も、数えてみれば1本を残すだけ。
その空ビンを片付けながら、充実感に溢れた今日1日の余韻に浸ったのでした。

この日和田龍酒造のブースを訪れて下さった皆様、改めまして心より御礼申し上げます。
本当にありがとうございました。