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ピンチをチャンスに。

2021.11.06

この冬の造りが始まりました。
今年も皆様に美酒をお届けできるよう頑張ります。
新酒第一弾は12月中旬頃に、恒例の「和田龍 純米搾りたて生原酒」を発売開始の予定です。
詳細は順次この欄でお伝えします。

さて、今日は弊社がお世話になっているガラス瓶業者の、営業の女性Nさんの話です。

当社担当の営業Kさんが、新人の女性Nさんを同行して訪れたのは約1ヵ月前の事でした。
しかしいざ名刺交換をしようとしたその時、迂闊にも彼女は名刺を切らしていました。

ちなみに東京に本社があるこの会社。
私は大変信用していて、折々でのケアも素晴らしく、相見積りを取った際にこの会社が若干高い時でも、トータルで考えてこちらに決めた事も一度ではありません。

それだけ信用している会社なので、名刺を切らしていた彼女に、あえて私は厳しく接しました。
初めての訪問で、しかも挨拶が目的であるにも関わらず名刺が無い、これではだめでしょう。
そうはっきりと伝えました。
彼女は何度も詫びながら、上司のKさんと当社をあとにしました。

しかしNさんの挽回はここから始まりました。

すぐに彼女から直筆のお詫びの手紙が届き、そこには「もしよろしければ受け取ってください」と名刺が添えられていました。

実は私は、あの場で彼女から感じ取った誠実さから、改めて名刺を郵送してくるのではないかと、何となく感じてはいました。
しかし、いざ実際に手紙が届いて、便箋に心のこもった手書きの長文が記されているのを読むと、予想以上に感激している自分がいました。

私はすぐにNさんに電話を入れました。
直筆の手紙がとても嬉しかったこと。
喜んで名刺を受け取らせて頂くこと。
そしてこれからもこのご縁を大切にさせてほしいこと。
以上を伝えました。

直後に上司のKさんにも電話をしてこの嬉しさを伝えると「彼女から名刺を郵送してもいいか相談があったので、ぜひそうしてみたらとアドバイスした」との事でした。

数日後、彼女から電話がありました。
長野県に営業に行くので、改めてご挨拶にお伺いしたいという申し出を、私は快諾しました。

当日、Nさんは上司のKさんを伴うことなく、もうひとり新しい営業の女性とともにやってきました。
彼女の誠意に今度はこちらが応えるべく、本当にわずかではありますが、いつも上司のKさんに出している瓶の発注を、彼女にお願いしました。

後日彼女から、私宛てにメールを送ったとの電話があり、メールを開くと、注文した瓶の納期だけでなく、他の種類の瓶の在庫状況までがびっしりと詳細に記されていました。

今回のこの一連の出来事によって、私の中では、Nさんのみならず、この会社そのものに対しての信頼も更に深まる結果になりました。
人と人とが繋がる素晴らしさや醍醐味を感じさせてくれたNさん、これからもよろしくお願い致します。