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2度買いの本

2018.08.18

お盆休みの束の間の休息を使って、書物であふれた書架を整理しました。

すると、出てくるんですよねえ。
2度買いしてしまった本。
いかに自分が「積ん読」かが分かります。

貴志祐介「硝子のハンマー」。
村山由佳「ダブルファンタジー」。
東山彰良「僕が殺した人と僕を殺した人」。
レイモンド・チャンドラーのシリーズ。
京極夏彦数点。
などなど。

中には、中上健次や開高健、「ゴッドファーザー」や「羊たちの沈黙」シリーズなど、どこでも読めるように、わざと2冊揃えた本もあるのですが・・・。

で、悔しいので、貴志祐介「硝子のハンマー」を早速読み始めました。
そうしたら面白くて止まらない。
深夜、ウイスキーのハーフ瓶をラッパ飲みしながら文字を追い続けました。

貴志祐介といえば、初期の代表作「黒い家」を読んだ時の事を思い出します。

さかのぼる事10年ほど前。
場所は岩手県石鳥谷町、南部杜氏で有名な町です。
ここで毎夏開かれている「南部杜氏協会講習会」に参加した折、持参した「黒い家」のページをうっかり開いてしまったから、さあ大変。
講習会の勉強そっちのけで、それから数時間、脇目も振らずに読了したのでした。

ちなみにこの「黒い家」も受賞している「日本ホラー小説大賞」の作品が私は大好き。
瀬名秀明「パラサイト・イブ」とか、岩井志麻子「ぼっけえ、きょうてえ」なんか有名ですよね。

中でも私のお気に入りは、遠藤徹「姉飼」と、恒川光太郎「夜市」の2作。

「姉」という異生物を飼い慣らす事に魅了され、自己を崩壊させていく様を描いた耽美主義的ホラー「姉飼」。

片や、夜市という異界に迷い込んだ主人公たちが遭遇するファンタジックな世界と驚愕のエンディングに眩暈(めまい)すら覚える「夜市」。

どちらも、何度読んでも読み飽きない、ホラー小説大賞の名に相応しい作品です。

さて、それでは次はギムレットでも飲みながらレイモンド・チャンドラーでも読みますか。
な~んて事がサマになればカッコいいんですけど。