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「花鳥籠」

2011.08.31

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私の友人の女性がこのたび小説で賞を取り、その作品がめでたく出版されました。
第1回団鬼六賞優秀賞受賞作、深志美由紀(みゆき・みゆき)著「花鳥籠」(悦の森文庫)。
「団鬼六」の名前でお分かりの通り、これは官能小説に与えられる賞です。
この作品も、普通の主婦がネットを通じて知り合った男性と破滅的な恋愛に溺れていくさまを、匂い立つような濃密な筆致でぐいぐい描き込んでいます。

ちなみに団鬼六、SM小説家としてのみ認知されてる方も多いかと思いますが、そんな方は一度、氏の晩年の傑作「真剣師小池重明」(幻冬社アウトロー文庫)をお読みください。
実在した賭け将棋の真剣師小池重明の破天荒な生涯を描いたこの作品は、団鬼六の描く世界の凄さと小説の深みとを存分に感じて頂ける事と思います。

そんな団鬼六を冠した賞の第1号を彼女が受賞したことを知った時は驚きと感動とでいっぱいでした。
「花鳥籠」、ご一読頂ければ嬉しいです(買いづらいという方はネットでどうぞ)。